日本人は、相手に直接、強い言葉で抗議することは、その相手と絶交することを意味するという文化を持っている。しかし、韓国を含む世界の大多数の国はある出来事が不満だったらまず抗議の声を上げる、そのことはその相手と絶交することを意味しないという文化の持ち主だ。日本の常識は世界に通じないのだ。

 その意味で文議長発言が報じられた直後の2月10日に河野太郎外相が日本人記者らに語ったコメント「発言には気をつけていただきたい」はソフトすぎた。安倍総理のようになぜ、もっと強い表現を表に出さないのか、それでは日本の怒りは通じない。

 議長は立法府の長だ。日本の立法府には日韓議員連盟という団体がある。韓国にはそれに対応する韓日議員連盟があり、活発に交流をしてきた。日韓議連はいまこそ緊急に総会を開き、文議長の発言に抗議し、撤回がない限り立法府同士の友好、交流は不可能になると韓国の議連に伝えるべきだ。

 日韓議連の額賀福志会長が訪韓し李洛淵(イ・ナギョン)首相や韓日議連の姜昌一(カン・チャンイル)会長と面会したと伝えられているが、報道によると、そこでも日本側の強い抗議が伝えられたという報道はない。やはり、このようなときは強い調子で公開の席で抗議することが先だ。対策を話し合う時期ではない。日本の立法府が、安倍総理が行ったと同じか、より強いレベルの抗議を公開的に上げなければならないのだ。

 その上、文議長は過去に韓日議連の会長まで務めた知日派のはずだ。日本人に対しては何を話してもいいと彼が日本の国会議員とのこれまでの付き合いで感じているのかもしれない。ここで日本の議員らが強く怒りの声を上げないと、日本に対しては何を言ってもいいという韓国の政治家の甘えが直らないのだ。

 そもそも、昭和天皇が戦争犯罪人だという主張は、朝日新聞の元記者、松井やより氏らが主催した平成12年の「女性国際戦犯法廷」なる政治劇で、昭和天皇を有罪にしたところから発している。同「法廷」は「日本軍性奴隷制を裁く2000年女性国際戦犯法廷」という名称で呼ばれ、昭和天皇を性奴隷制の責任者として「有罪」と宣告した。酒井信彦東大元教授によると、賛同人には福島瑞穂、辻元清美の2人の現職国会議員も名を連ねていたという。検事役には韓国から現在のソウル市長である朴元淳(パク・ウォンスン)氏や、北朝鮮の工作機関である統一戦線部に所属する黄虎男(ファン・ホナム)氏が参加している。
江陵オリンピックパーク近くの鏡浦湖のほとりにたたずむ 慰安婦像=
2018年2月14日、韓国・江陵(桑村朋撮影)
江陵オリンピックパーク近くの鏡浦湖のほとりにたたずむ 慰安婦像= 2018年2月14日、韓国・江陵(桑村朋撮影)
 同裁判については日本では朝日新聞だけが大々的に報じた。つまり、韓国からすると昭和天皇が慰安婦に対する戦犯だという説は、朝日新聞と野党議員らが日本国内から国際社会に発信したものだから、日本から抗議を受ける筋合いはないと弁解できるのだ。

 日本の両議員は、昭和天皇を慰安婦戦犯だと認識しているのかどうか答える義務がある。

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