2019年02月15日 8:24 公開

ブレグジット(イギリスの欧州連合離脱)をめぐり、英下院は14日、テリーザ・メイ英首相の交渉方針にまたしても反対する決議をした。

下院は、政府の交渉戦略に反対する決議案を303対258で可決した。

この決議に法的拘束力はなく、首相官邸は欧州連合(EU)との交渉はこれまで通り継続する方針を示した。

しかし、最大野党・労働党のジェレミー・コービン党首はメイ首相に、「自分のブレグジット戦略の失敗を認め」、議会が支援することのできる交渉計画を提出するよう呼びかけた。

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この日の決議に先駆けて、与党・保守党の離脱推進派議員が構成する「欧州調査グループ(ERG)は、決議案に賛成すれば「合意なしブレグジット」の可能性を排除することになるため、自分たちはまとまって棄権すると表明していた。

離脱条件についてEUと取り決めのないまま3月29日に自動的に離脱することになる「合意なしブレグジット」は決して行わないという確約を求める一部議員の呼びかけを、メイ首相は一貫してはねつけてきた。しかし、ERGの与党議員たちは、決議案の文言が「合意なしブレグジット」の排除のつながりかねないと懸念していた。

今回の決議案は、下院が1月に可決したブレグジット交渉方針をあらためて支持する内容で、その中には「合意なしブレグジット」は排除するという内容も含まれていた。このため、ERGは棄権を選んだ。

政府のブレグジット交渉を支持しなかったのは、ERGの強硬な離脱推進派だけでなく、EU残留派を含め与党下院議員の2割以上が、メイ内閣に反対した。中には、労働党と行動を共にする保守党議員も出た。

首相官邸は、今回の敗北はコービン党首のせいだと反発し、コービン氏が「またしても国益よりも党の利害を優先させた」と批判した。

官邸は、1月29日の決議で下院が指示した通り、首相は今後もアイルランドと北アイルランドの国境の扱いについて、EUとすでに交わした離脱協定の修正を、法的拘束力のある形で追求していく方針だと述べた。

今日の議決に先駆けて首相官邸は、首相の交渉方針に議会の後押しが得られなければ、アイルランドと北アイルランドの間で厳格な国境審査を回避するための「バックストップ」について、EUに修正を求めていくのが難しくなると警告していた。

(英語記事 Brexit: Theresa May suffers fresh Commons defeat