2019年02月20日 14:46 公開

アメリカのバーニー・サンダース上院議員(77、無所属、ヴァーモント州選出)が、2020年米大統領選に出馬すると発表した。2016年に続き、民主党の候補指名を目指す。

前回の民主党予備選では革新派の政治家として人気を集めたサンダース氏だが、この時はヒラリー・クリントン氏に敗れた

ドナルド・トランプ大統領を公然と批判しており、「異常なうそつき」や「差別主義者」と呼んでいる。

サンダース氏は無所属だが民主党会派。2020年の民主党候補指名を目指してすでに名乗りを挙げた多様な顔ぶれの中では特に有名で、現時点での世論調査では最有力候補と目されている。

サンダース氏の選挙事務所は、出馬発表から3時間半で100万ドル(約1億1000万円)の寄付金を集めたと発表した。

若者に人気

サンダース氏は前回選挙で政府による医療皆保険制度や、時給15ドルの全国最低賃金の導入、公立大学の無償化などを掲げ、若い有権者の支持を集めた。小額寄付の積み重ねで数百万ドルを集め、その政策目標は民主党左派を支えるものとなった。

再出馬を発表したサンダース氏は支持者へのメールで、「3年前にこうしたアイデアを話し合った時には、『急進的』で『過激』だと言われた。私たちは2016年の選挙活動を通じて、政治革命を開始した。今こそこの革命を達成し、求めてきたビジョンを実行するときだ」

トランプ大統領はホワイトハウスで記者団に対し、サンダース氏の健闘を祈ると話した。

「個人的には、サンダース氏は時機を逃したと思うが、健闘を祈りたい。どこまで行くか、興味深い」

「4年前に健闘したが、クリントン氏に敬意を払ってもらえなかったのが気の毒だ」

その上で、サンダース氏は自分と同じように「貿易について厳しく姿勢」なので、好感が持てると述べた。

トランプ氏は2016年大統領選の間も、サンダース氏を応援する発言を繰り返していた。

史上最高齢の大統領候補に?

これまでに民主党の候補者争いに名乗りを挙げたのはエリザベス・ウォーレン上院議員(69、マサチューセッツ州)、カーステン・ジリブランド上院議員(52、ニューヨーク州)、カマラ・ハリス上院議員(54、カリフォルニア州選出)、ジョン・ディレイニー前下院議員(メリーランド州)、フリアン・カストロ前住宅都市開発長官など。複数の女性が出馬するのは史上初めて。

77歳のサンダース氏が予備選で勝利すれば、史上最高齢の大統領候補となる。

電子メールでの数々の政策課題を取り上げ、「自分たちはアメリカの歴史において重要かつ危険な時代を生きていることを、皆さんもご存知だろう」と述べた。

「病的なうそつきで、詐欺師で、人種や性別で差別をし、外国人を排斥し、アメリカの民主主義を傷つけ、国を権威主義に向かわせている大統領と、我々は戦うことになる」

この発表を受けて、トランプ選対広報担当のケイリー・マケナニー氏は、「民主党の全候補者がバーニー・サンダース氏の掲げる社会主義を信奉している。その時点で、サンダース氏はすでに民主党予備選の討論に勝ったも同然だ」と答えた。

「しかし、アメリカ国民は高額な税金や政府主導の医療保険制度、ヴェネズエラにいるような独裁者を甘やかす政策を受け入れないだろう」

バーニー・サンダース氏とは?

サンダース氏の無所属議員として米議会史上最長の議員歴を持つが、無所属候補として大統領選に出ても勝てる公算が低いという判断から、民主党の候補指名を目指す。

シカゴ大学出身で、1960年代~70年代には反戦運動と公民権運動に参加した。人種差別撤廃を政府に求めた、1963年のワシントン大行進にも参加している。

1990年に下院議員に初当選。無所属候補としては40年ぶりの快挙だった。その後、2007年まで下院議員を務め、この年に上院の議席を勝ち取った。

2016年大統領選の民主党予備選では、当初は勝算が薄いとされたが、数々のテレビ討論を重ね、一躍スター候補となった。

サンダース氏は、自分のことを民主的社会主義者と呼ぶ。同氏によると、これは「富裕層だけでなく、全員にとって機能する経済」を作ろうとする人を意味する。

また対外政策では外交第一主義を取っており、2002年のイラク侵攻にも反対票を入れた。

2016年の民主党予備選ではクリントン氏と最後まで争ったが、最終的にはクリントン氏が候補指名を獲得した。

サンダース氏は今年1月、前回予備選の男性選対幹部が問題行動を繰り返していたという疑惑について、複数の女性スタッフに謝罪している。

複数の側近は、立場の強い者が若手スタッフにいやがらせを繰り返す「風潮」がサンダース選対にあったと批判している。

(英語記事 Bernie Sanders runs for president again