2019年03月14日 11:37 公開

日本のゲーム会社セガゲームスは13日、「JUDGE EYES:死神の遺言」(ジャッジアイズ)に出演しているピエール瀧容疑者(本名:瀧正則、51)が麻薬取締法違反(使用)容疑で逮捕されたことを受け、同作品の販売を停止した。

瀧容疑者はこの作品で、暴力組織の組員を演じている。瀧容疑者は12日夜、コカインを使用した疑いで逮捕された。

「ジャッジアイズ」は昨年12月に日本で発売され、今年後半には国外での販売が予定されていた。

セガはパッケージの出荷とデジタル販売を停止するほか、同作品に関するツイートも削除する方針だ。

報道によると、瀧容疑者は東京で少量のコカインを使用したことを認めているという。

当局は瀧容疑者の車と自宅を捜索したほか、尿検査でコカインの陽性反応が出たため、逮捕に踏み切った。

日本は麻薬に対する取り締まりが厳しいことで知られており、コカインの所持は最長で7年の禁錮刑となる。

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瀧容疑者は日本のテクノバンド「電気グルーヴ」のメンバー。また、日本語版のディズニー映画「アナと雪の女王」に登場する雪だるまのオラフの声を担当している。

しかし、逮捕を受けて最も物議を醸しているのが「ジャッジアイズ」だ。瀧容疑者はこの作品で、瀧容疑者の顔に似せた羽村京平という暴力組織組員の声を担当している。

セガは声明を発表し、「弊社では逮捕報道を受け、現在事実を確認中ですが、当面の間、当該製品の出荷及びDL販売、製品HPの掲出等を自粛させていただくことといたしました」と説明している。

また、セガの公式ツイッターは、同作品に関するツイートを削除すると発表した。

https://twitter.com/SEGA_OFFICIAL/status/1105685168386269184


「やくざ」のゲーム

「ジャッジアイズ」は、イギリスなどで6月に発売される予定。瀧容疑者の逮捕がイギリスでの販売に影響するか、BBCはセガに取材を試みたが、回答は得られていない。

セガが出演者の言動で作品の変更を迫られるのはこれが初めてではない。

同社は今年1月、2010年に発売した「龍が如く4 伝説を継ぐもの」のプレイステーション4版を発売したが、その際、主人公の1人の声優が増田俊樹氏に変更された。

これは2016年、同作品で元々この役を演じていた俳優の成宮寛貴氏が、コカイン所持疑惑をきっかけに芸能界を引退したことを受けた措置だった。

「ジャッジアイズ」は、英語圏で「Yakuza(やくざ)」のタイトルで販売されている「龍が如く」のスピンオフ作品だ。

東京を拠点に活動する調査報道記者のジェイク・アデルスティーン氏は、「このシリーズに出演した2人の俳優に、コカイン使用の疑惑がかかった。日本では、これは良い宣伝にはならない」と指摘する。

「麻薬取締部による瀧容疑者の逮捕は、セガにとっては厄介ごと。日本では、違法薬物に絡む逮捕はキャリアの終わりを意味する」

もし「ジャッジアイズ」で俳優の変更を行ったとしても、その世界観から瀧容疑者の面影を完全に消すことは不可能かもしれない。ゲームジャーナリストのエリオット・ガードナー氏は、「ゲームファンは熱心な人が多く、有志による外国作品の翻訳も頻繁に出回っている」と話した。

「完成品がすでに日本で出回っている以上、セガが『ジャッジアイズ』を長期間、世間の目から隠しておけるとは思えない」


この記事に含まれる内容に影響を受けた方には、心の健康に関する情報をBBCアドバイス(英語)で提供しています。また、日本の厚生労働省が運営する「知ることからはじめよう みんなのメンタルヘルス総合サイト」も薬物依存に関する情報や相談先を紹介しています。

(英語記事 Japan game sales stop after cocaine arrest