それを聞いたときには私もびっくりしました。台湾国語(台湾訛りのある北京語)で聞いたため、一瞬聞き間違えたかと思いましたが、その場にいたもう一人も驚いて英語で聞き直したので、これは間違いないと思います。そして、これら資産家の間では、そのタイムリミットはあと3年(昨年9月ころに聞いたので執筆段階から言えば、あと2年半ほど)とみているらしいのです。この話はロシアに行った友人からも全く別ルートで聞いておりますので、そういうことが発生しているのは間違いないと思います。

 そして、そうした状況の発生を喜ぶ勢力も存在します。反習近平派や反共産党勢力、あるいは宗教団体や、決起して当然の少数民族過激派団体が暴動を扇動し、場合によっては連携してデモから暴動に移行するため、中国各都市を中心に経済だけでなく、政府活動そのものが停止することになると思われます。つまり暴動が起きてもこれを鎮圧する部隊が動かない可能性があるのです。

 しかし日本のマスコミはスポンサーが不機嫌になって広告を引き上げるようなネタは、それが事実であっても報道しません。具体的に言うと、中国市場においてスポンサー企業の販売利益に損害が出る、あるいは現地工場の生産性に悪影響を及ぼすニュースは報じません。当然ながら中国各地で暴動が発生したとしても、新聞各社やテレビ各局は伝えざるを得ない状況に追い込まれるまで、決して伝えることはないのです。

 逆に言うと、テレビや新聞で日本に中国での暴動の様子が伝えられるようになった時点では、もうかなりやばいことになっている可能性が大です。したがって、テレビの報道で情報を得ることが多い日本人から見ると、事態が急加速・急展開しているように見えるかもしれません。だが、実際にはその予兆は既に現れていて、それは私がこれまでの拙著でお伝えしている通りなのです。

 日本人はその様子をむしろ「当たり前だろ」「もっとやってりゃいいんだ」と、起こるべくして起こった因果応報的な対岸の火事を生暖かく白眼視したり、「いいぞトランプもっとやれ!」と声援を送ったりすると思いますが、すでに突き進んだその状況は刻々と変化、拡大していきます。

 最悪の事態を想定してみましょう。特に暴動が激化し空港の運営にまで支障をきたせば、来日・在日中国人たちも帰国できなくなりますし、もちろんその時点では中国警察の治安維持活動が期待できるレベルではないのも確実です。帰えるに帰れず帰っても祖国が不安定であるなら、難民申請するしかなくなるでしょう。

 まあ、私個人としては広大な中国領土の一角に暴動発生が認められない地方が僅かにでも存在するなら、そこが出身の省であろうがなかろうが、中国人としてお帰りいただくのが筋であると思いますし、「そこに行くのは嫌だ」と言っても強制送還すべきだと思いますけどね。「上海人」や「北京人」として来日を許可しているのではなく、滞在期限内に帰国することを前提とした「中国人」として入国を許可しているのですから、内陸にまだ平和なエリアがあるなら、その近くの空港に下ろしても問題ないはずです。

 しかしこうなるともう、難民申請者1万9000人を超えたところで危機を感じ、舵を切った「入管」も対処できません。なぜなら日本には昨年の段階で74万人を超える中長期滞在者と、これを遥かに上回る旅行客などの短期滞在者が存在していて、その数は軽~く100万人を超えるからです。
中国の上海浦東国際空港(ゲッティイメージズ)
中国の上海浦東国際空港(ゲッティイメージズ)
 実際の数を書くと現実離れしていてみなさんピンとこないでしょうから、私も明記するのを避けていますが、実際にはこれら中長期滞在者=移民74万人の他、平成29年中のデータを参考にするなら、中国人「短期滞在」資格では新規入国人口だけでも473万人弱。これから先の話ですし、それがいつ発生するのかを考えると、特に短期滞在者人口に関しては不透明ですが、仮にその審査が受け付けられれば認定前であるとしても、実質上の一時滞在者になることは確実です。当然ながら、既存の収容施設に全員を収容するのは不可能ですから、彼らは私たちと同じ空間にそれまで同様に生活します。

 そして彼ら自身も生きるため、カネを生む仕事を必要とします。一方、彼らを安く使いたくて仕方ない企業はたくさんあります。移民の増加を不安視しながらも、そんな企業が作る安い製品を喜んで買う日本国民もいるのですから、彼らが定着しないわけがないのです。