2019年03月21日 13:01 公開

ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相は21日、クライストチャーチで15日に起こったモスク(イスラム教礼拝所)銃撃事件で使われた半自動小銃などを禁止すると発表した。

この事件では2カ所のモスクが襲撃され、50人が死亡した。事件以来、ニュージーランドでは銃規制強化の機運が高まっていた。

アーダーン首相は、4月11日にも新法を施行したい考えを示している。

禁止された銃器の買い戻し計画を整備するほか、規制強化前の駆け込み需要を阻止する対策も取ると説明した。

<関連記事>

「事件から6日後の本日、ニュージーランドで全ての軍仕様の半自動小銃(MSSA)と自動小銃を禁止する」とアーダーン首相は発表した。

「他の銃火器をMSSAに改造する部品や、装弾数の多い弾倉も全て禁止される」

また、当局の推計では買い戻しスキームのコストは「1億~2億NZドル(約76億6000万~153億円)かかるが、コミュニティーの安全のために支払うべき金額だ」と述べた。

銃撃事件の犯人は、「AR-15」などの半自動小銃を使用した。弾倉を装弾数の多いものに取り替えて改造を施していたとみられている。

オーストラリア国籍のブレントン・タラント容疑者は現在、殺人容疑で訴追されている。容疑者は2017年にニュージーランドで銃の所持許可を得ていた。

農業従事者には例外も

アーダーン首相は銃所持者への影響にも触れ、ニュージーランドの農業従事者には限られた範囲で例外を設けると説明した。

「ニュージーランドの農業コミュニティーで、一部の銃火器が合法的な使い方をされていることも認識している。そのため、カモ猟に使われる0.22口径ライフルとショットガンには例外を設ける」

「ニュージーランドで合法的に銃を所持している人の大半がこの動きが国益にかなうと理解し、困難を伴わずに従ってくれると強く信じている」

「オーストラリアで行われた同様の改革では、害獣駆除や動物福祉の観点から農業従事者には申告制で例外を認める措置を取った。我々も似たような手法で、こうした領域で合法的に取得された銃火器を特定し、規制から除外する」

ニュージーランドのスチュアート・ナッシュ警察相は規制強化について、「ニュージーランドで銃火器を持つことは権利ではなく、特権だということを強調しておきたい」と話した。

法改正はどのように?

アーダーン首相は、4月第1週に始まる議会に禁止法案を提出すると述べた。

「短く的確な選択委員会の手続き」を通じて法務的な意見を聞き取った後、次の審議で銃火器法の改正を採決・承認する見通しだ。

猶予期間の終了後に禁止された銃を所持していた場合、最大4000NZドル(約30万5000円)の罰金と3年間の禁錮刑が科されるという。

(英語記事 New Zealand to ban military style weapons