2019年03月26日 13:09 公開

2016年米大統領選におけるトランプ陣営とロシアの共謀が認定されなかったことを受け、ドナルド・トランプ米大統領は25日、「極悪」で「反逆的な」真似をした敵は今後調査の対象になるだろうと述べた。

トランプ大統領は、大統領が「虚偽の物語」のために捜査されるなど、二度とあってはならないと述べた。

米大統領選でのロシア疑惑やトランプ大統領による司法妨害の疑惑などを調べていたロバート・ムラー特別検察官の捜査報告書について、ウィリアム・バー司法長官は24日、トランプ氏やトランプ陣営がロシアと共謀した証拠はないと連邦議会に報告した。

一方で、トランプ大統領が司法妨害をしたかについては、大統領の無罪が確定したわけではないと書いている。

バー長官は司法妨害疑惑について、特別検察官の報告書は「従来通りの起訴・不起訴の判断をしないと、最終的に決断した」、「そのため特別検察官は、精査した行動が妨害に相当するかどうか、どちらとも結論を下さなかった」と説明した。

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トランプ大統領の主張

25日にイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相をホワイトハウスに招いたトランプ大統領は、記者からムラー特別検察官の捜査報告書について質問を受けた。

「非常に、非常に極悪なことを、非常に悪いことをした人が大勢いる。この国に対する反逆的なことを」とトランプ氏は述べ、「国にひどい損害を与えた人々」は「確実に調査されるだろう。僕はその連中をずっと眺めていた」と述べた。

「なぜその連中は、これまで調査されていないのか。議会に嘘をついたのに。きみたちは誰のことだか分っているだろう。あの者たちは極悪なことをたくさんしてきた」

具体的な名前は挙げなかったが、トランプ大統領は「あれは虚偽の物語だった。とんでもないことだった。他の大統領に対してこんな事が再び起きてはいけない。そこは強調しておく」と付け加えた。

政界の反応

上院司法委員会のリンジー・グレアム委員長(共和党)は25日、共和党の戦略を公表し、ロシア疑惑捜査について「物語の裏側を明らかにする」ことを約束した。

トランプ大統領と共に週末をフロリダで過ごしたグレアム議員は、司法省主導で進められた捜査について委員会として調べることになると述べた。

グレアム氏によると、トランプ氏の信用を損なうため英国情報機関MI6元職員のクリストファー・スティール氏が作成した文書を、FBIが採用したことについても、司法委として調査する方針という。

一方の野党・民主党は、トランプ氏の司法妨害疑惑について、バー司法長官は証拠不十分だと判断したものの、ムラー特別検察官は「無罪と認定するわけではない」と書いたことを、重視している。

下院司法委員会のジェロルド・ナドラー委員長(民主党)は、「この食い違いと、司法省の最終決定過程が非常に懸念される」ため、近く下院司法委に司法長官を召喚し証言を求める方針だと述べた。

米政治ニュースサイト「ポリティコ」によると、 米下院歳出委員会は司法省予算審理を4月9日に設定し、バー氏はこれに出席する予定だという。他の委員会はもっと早くにバー氏を召喚することができる。

上院共和党のミッチ・マコネル院内総務は25日、バー氏に報告書の全文公表を求める上院民主党の働きかけを阻止した。

マコネル氏は、「特別検察官と司法省には、作業完了のための猶予が必要」で、報告書の全文公表は時期尚早だと述べた。

その上でマコネル議員は、「結託はない。共謀はない。妨害はない」とツイートした。

(英語記事 Trump hints at payback for 'evil' enemies