2019年03月26日 15:47 公開

2012年11月に米コネチカット州で起きた小学校乱射事件で娘を失った父親が25日、死亡しているのが発見された。警察は自殺と見ている。ほかにも、昨年2月にフロリダ州で乱射事件のあった高校の生徒が2人、自殺していたことが明らかになった。

コネチカット州ニュータウンの警察によると、ジェレミー・リッチマンさん(49)が、自分の事務所がある建物内で、死亡しているのが見つかった。リッチマンさんの娘アヴィエルちゃん(当時6歳)は、2012年12月にニュータウンのサンディフック小学校乱射事件で命を落とした子供20人の1人だった。

ニュータウン警察のアーロン・バハモンデ報道官は、「リッチマンさんの家族とニュータウンにとって、本当に辛い出来事です。警察はただいま、リッチマンさんの家族のために祈っています。この何より辛いとき、家族のプライバシーを尊重するようお願いします」とコメントした。

警察は、死亡の状況に「不審な様子はない」という以外は、「死因やその他の詳細」を公表するつもりはないと話している。

児童20人と職員6人が犠牲になったサンディフック小学校乱射事件(銃撃犯は自分の母親も殺害し、自殺)は、アメリカでも特に凶悪な乱射事件のひとつに数えられる。娘のアヴィエルちゃんを失ったリッチマンさんと妻のジェニファー・ヘンセルさんは、脳科学研究やコミュニティー活動、教育などを通じて銃暴力を防ぐ活動をするため、「アヴィエル財団」を立ち上げた。

地元紙ハートフォード・クラントによると、リッチマンさんは精神医療体制の改革を呼びかけ、製薬会社の研究者の職を離れて、財団の仕事に専念していた。

今月半ばにはフロリダ州のフロリダ・アトランティック大学で講演し、学校乱射を未然に防ぐために教育者が精神病を察知する方法などについて話していた。

サンディフック小学校の事件と比べられることの多い、フロリダ州パークランドのマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校乱射事件では生徒と職員が合わせて17人が死亡した。

地元テレビ局CBSマイアミは21日、パークランドで犠牲になった生徒と親しかった卒業生が、今月半ばに命を絶っていたと伝えた。

報道によると、昨年高校を卒業したシドニー・アイエロさんは乱射事件で亡くなったメドウ・ポラックさんと親しく、自分が助かったことに強い罪悪感を抱いていたという。

地元警察によると、さらに23日にはマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校の男子生徒が自殺したとみられる。警察は、生徒の名前を公表していない。

ブロワード郡公立校学区のロバート・ランシー教育委員長は24日、「トラウマを抱えたり気持ちが落ち込んだりする子供たち」を支援するため郡としての対応を、保護者や関連組織と協議していると話した。


誰かに助けを求めたいときは

日本では、厚生労働省所管の自殺総合対策センターが、「いのち支える相談窓口一覧」として、都道府県・政令指定都市別の相談窓口に関する情報を提供している。

NPO法人 自殺対策支援センター ライフリンクも、生きる支援の総合検索サイト「いのちと暮らしの相談ナビ」を開設し、様々な問題を抱える人たちがニーズに合わせて支援策を探し出すサポートを行っている。

一般社団法人 日本いのちの電話連盟は、インターネット相談のほか、ナビダイヤル(0570-783-556、午前10時から午後10時まで)、自殺を考えている人向けの相談電話(0120-783-556、無料、毎月10日の午前8時から翌日午前8時まで)で相談を受け付けている。

アメリカには、自殺防止ライフライン(1-800-273-8255)があるほか、支援が必要な若者向けに「キッズヘルプフォン」(1-800-668-6868)がある。

イギリスでは「ザ・サマリタンズ」が自殺防止のための電話相談を受け付けている(116123)。

BBCもイギリス国内を対象に、精神的に苦しむ人向けの情報をまとめたウェブページを公開している

(英語記事 Sandy Hook victim's father apparently took his own life