―本来であれば、日本中が騒然となるような議題ではなかったと。

橋下 役所の不正や不適切な行為は徹底的に正さなければなりません。しかし森友問題が議論される場は、本来は地方議会であるべきです。近畿財務局が土地を抱えているからこうなってしまう。

 これらの土地を大阪府庁の所管にするか、近畿財務局という組織そのものを関西広域連合の下に置くかしていれば、この問題は国会ではなく、大阪府議会や関西広域連合議会で議論されていたでしょう。

―地方に任せるべき問題を国が一手に担っている。

橋下 島国日本の政治指導者が、トランプ大統領、習近平主席、プーチン大統領などの大国の指導者と渡り合うためには、中央政府が外交・安全保障政策に集中できる環境を整える必要がある。

 いまの日本は、安倍さんの頑張りで何とか国際社会において存在感を示せていますが、安倍さんは、不毛な議論が行なわれている国会に連日拘束されている。これだけ国のトップが国会に拘束される国は世界にも類を見ません。

 その理由は中央政府があらゆる仕事を抱え込み、それがすべて国会で議論されるからです。しかし、島国日本の首相だからこそ、年間100日以上は外国に行けるような、そんな環境にしなければならない。

 そのためには、いま中央政府が抱えている仕事のうち、内政問題はできるかぎり地方自治体の仕事に移譲すべきです。そして中央政府は外交・安全保障などの仕事に集中し、国会での議論を絞り込むべきです。
2018年3月、「森友」決裁文書改竄問題で野党から連日追及を受ける安倍首相(左)と麻生副総理兼財務相(斎藤良雄撮影)
2018年3月、「森友」決裁文書改竄問題で野党から連日追及を受ける安倍首相(左)と麻生副総理兼財務相(斎藤良雄撮影)
 民間企業であれば、経営本部が行なう仕事と現場が従事する仕事がきっちりと役割分担され、そのような組織形態になっています。日本の統治機構も、中央政府と地方政府の役割分担を明確にできる道州制に改めるべきです。

―現在の安倍政権は強固な体制を築いているようにみえますが、「ポスト安倍」の問題についてはどう見ていますか。