さやわか(批評家)

 AKB48をはじめとするアイドルたち、いわゆる「AKB48グループ」の凋落(ちょうらく)ぶりが話題になっています。

 まずは最近、このグループが悪い意味で世間の耳目を集めてしまっているのは明らかです。新潟を拠点とする派生グループNGT48の山口真帆さんが被害に遭った暴行事件について、醜聞がとどまるところを知らないのです。

 何と言ってもNGT48グループの運営を担うAKS社側の対応がマズすぎます。他メンバーや一部ファンの事件への関与すらささやかれる中で、運営側の態度は、山口さんを守り、真相を徹底解明する強い意志が感じられないものでした。運営サイドの記者会見の不遜ぶりは、これまた昨年に批判を浴びた、日大アメフト部の一件を思い出させるほどです。

 まあ、これがもしジャニーズなんかで起きた騒動あれば、いろんな意味で事務所も軽やかに、かつ速やかに火消しを行ったでしょう。しかし、AKB48グループは、何だかんだ言ってもしょせんは芸能界の新興勢力。やり方がマズければ、マスコミだって全力でたたきはじめます。ジャニーズみたいに、右にならえの翼賛体制でサポートしてはくれません。

 しまいにはAKS社が、第三者委員会の報告書として、「事件が起きたのは新潟の都市部が狭く、交通機関が発達しておらず、またファンの絶対数が少ないという特殊性があったため」という文書を公開。地域型アイドルなのになぜか地域をディスり始める、謎の事態に発展しております。

 そんなわけで、騒動は運営側自らの手によって、現在進行形で延焼拡大しているところです。今やNGT48は新潟でのレギュラー番組が消え、地元のイベントも中止が相次いでいます。NGT(NIIGATA)と名を冠しているのに、新潟がらみの仕事がガンガン減っているわけです。グループの趣旨的にも、マズいんじゃないでしょうか。
女性アイドルグループ、NGT48の山口真帆への暴行被害事件を受け、第三者委員会を設置して原因を調査していた運営会社のAKSが新潟市内で会見=2019年3月、新潟市(小山理絵撮影)
NGT48の山口真帆への暴行被害事件を受け、第三者委員会を設置して原因を調査していた運営会社のAKSが新潟市内で会見=2019年3月、新潟市(小山理絵撮影)
 一方、AKB48グループが毎年実施しているメンバーの人気投票、いわゆる「総選挙」も、今年は行わないという発表がありました。やらない理由としては、昨年が10回目の実施だったから、ということのようです。

 人気メンバーを決めるのに、10回目だろうが20回目だろうが、節目も何もないように感じますが、運営側のコメントによると「区切りというのが大きな理由」とのことです。まあ新潟の事件も、あくまで「小さな理由」としては計上しているんじゃないでしょうか。