PRODUCE48に参加したAKB48のメンバーも、日本では優れたパフォーマンスを披露していました。しかし、世界標準の韓国では太刀打ちできようはずがありません。高橋朱里や竹内美宥などはショックを受け、オーディション後まもなくAKB48を卒業してしまいました。

 ただし、彼女たちは現在、今後は韓国で活動したいと意欲を見せています。これはつまり、彼女たちはいい意味で「世界を知った」ということです。AKB48グループは、国内では文句なしに最大の規模を持つアイドルグループです。しかし、その外にも世界は存在した。それを知って世界に出て行くのは、いいことじゃないでしょうか。

 まあ、アイドルファンとしては永遠にグループにいる姿を追い続けたい気もしますが、より「訓練された」アイドルファンになると、卒業して順調にキャリアを伸ばしていく「推し」を、微温的なまなざしで応援するようになっていきます。

 しかも近年では、アイドルグループのメンバー脱退や別グループ加入も珍しくないのです。だから所属グループ内の雰囲気があんまりよろしくないのであれば、もう、保護者のような気持ちで、「ああ、早く外部に出てほしい!そうしたら気兼ねなく応援できるようになるのに!」と思うファンも増えるかもしれません。

 まして、AKB48グループ本体がゴタゴタしているのであれば、国内にこだわる必要はないわけです。
韓国での活動を明らかにした高橋朱里(左)=2015年9月(山内倫貴撮影)
韓国での活動を明らかにした高橋朱里(左)=2015年9月(山内倫貴撮影)
 そんなことをやっていると日本の貴重なアイドル人材はガンガン国外流出しますが、第三者委員会の報告書で、「日本の地域社会でアイドル活動するのが間違っている」的な開き直りが書かれていたのを見るに、運営サイドは意外とのほほんと構えているようです。つまり、メンバーを手厚くケアして、日本にいてもらおうという気はないのかもしれません。

 しかし、そういう運営側が雇用者を軽視した体制が、他国への人材流出をガンガン招いているのは、既にアイドルに限らない分野の例で明らかです。早く正気に戻っていただきたい次第であります。

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