もちろん、この発言は日本経済新聞など国内メディアや海外通信社(ロイター、ただし日本人記者が執筆)で配信されるなど、大きく報じられた。これも「外圧」を利用した消費増税路線だろう。

 そもそも、IMFはかなり昔から財務省の影響が色濃い。それに対して、OECDが財務省の「植民地」になったのは近年である。

 財務省財務官だった玉木林太郎氏が、OECDの事務次長に就任したのが2011年で、民主党政権の財務省寄りの姿勢がここでも鮮明である。このOECDの財務省植民地化は、17年に玉木氏の後任事務次長に河野正道氏が任命されたことで、より強固なものになったといえる。

 河野氏は金融庁出身が強調されているが、元々旧大蔵省の官僚であった。グリア事務総長の発言は、日本経済の財政状況や経済見通しを分析したOECDの対日経済審査報告書を元にしている。この対日経済審査報告書の内容は、おそらく事実上財務省の執筆ということになるだろう。これもまた自作自演である。

 財務省の自作自演による「消費税26%発言」をそのまま日本のメディアが掲載する。ちなみに、筆者の知る限り、財務省の税率に対する「本音」は21世紀に入ってどんどんエスカレートしている。十数年前は、まだ15~18%が「本音」だった。財務省の「消費増税インフレ」はもはやとどまることを知らない。

 このような官僚の病理を、そのまま伝える日本のメディアも情けない限りだ。おそらくテレビ局の報道でも今後、「世界経済の減速に備えた国際協調としての消費増税」だとか「人口減少が深刻だから、26%まで消費増税を引き上げる」だとかの、明らかな矛盾や常軌を逸した内容が、「国際公約」「国際機関の意見」などとして報道されていくだろう。まさに偏向報道である。

 最近、一般社団法人「放送法遵守を求める視聴者の会」(百田尚樹代表理事)が、偏向報道に関する調査を実施したが、約7割の視聴者が「偏向報道はある」と回答している。現代のインターネットでは、IMFもOECDも財務省の植民地であることは広く知られている。
東京・霞が関の三年坂に面した財務省の庁舎(ゲッティイメージズ)
東京・霞が関の三年坂に面した財務省の庁舎(ゲッティイメージズ)
 ネットの知恵を無視して、日本のメディアは財務省発の増税賛同報道をいつまで繰り返すのだろうか。彼らも、財務省やその取り巻き政治家たちと同様に「日本をダメにする寄生虫」といっていいだろう。