前代未聞ともいえる暴行被害者の謝罪について、AKS幹部である松村氏の直接的な関与を訴えたのである。AKSの体質が極めて社会的な常識を逸脱することが、このツイートからも明白である。

 既に、AKS側が山口とのコミュニケーションを取る努力を十分にしていない可能性も公にされていた。一方で、一部のアイドル語りの論者やマスコミの中には、山口の「思い込み」というミスリードを流す傾向も見られた。

 これらも、山口への精神的重圧を生み出してきたことだろう。もちろんそのような報道について、事務所側は積極的に否定するどころか、放置したままである。それどころか、ミスリードをむしろ助長したのではないか、という疑いもある。山口のツイッターには、以下のように書かれていたからである。

記者会見に出席している3人は、
事件が起きてから、保護者説明会、スポンサー、メディア、県と市に、
私や警察に事実関係を確認もせずに、
私の思い込みのように虚偽の説明をしていました。
なんで事件が起きてからも会社の方に傷つけられないといけないんでしょうか。


 少なくとも、AKS側は山口への精神面のサポートを全くしていないか、していたとしても完全に失敗していることだけは明らかである。

 21日の公演では、山口とともに、彼女の理解者と思われる菅原りこ、長谷川玲奈のメンバー2人も卒業を発表した。これが単なる卒業報告ではないことは自明である。彼女たち3人が同時に卒業表明することで、今回の問題の核心がNGT48の運営、そしてその主体であるAKSという組織固有のものであることを厳しく指摘したといっていいだろう。
記者会見中に山口真帆のツイートを確認するAKSの松村匠取締役(左)ら=2019年3月22日午後、新潟市
記者会見中に山口真帆のツイートを確認するAKSの松村匠取締役(左)ら=2019年3月22日午後、新潟市
 問われているのは、暴行事件を引き起こした運営のセキュリティの甘さだけではない。その不誠実で、また社会常識から逸脱した振る舞いによって、AKSはその在り方を厳しく追及されるべきだと筆者は考えている。

 何より、暴行被害者を事実上、自らの組織から追い出すとは度が過ぎている。しかも、このようなやり口は、1月の謝罪公演と全く同じ発想に基づいているのではないか。