2019年04月25日 12:22 公開

スリランカの連続爆破攻撃事件で、実行犯とみられる9人の一部の素顔が浮かび上がりつつある。富裕層に属し、海外への留学経験がある人物もいたとみられている。

キリスト教会やホテルなど8カ所で21日朝に起きた爆破攻撃では、これまでに確認された死者が359人に上り、負傷者は500人を超えている。

スリランカ当局などによると、実行犯は9人とみられる。うち8人は特定されており、全員スリランカ人だという。女が1人が含まれていたという情報もある。

9人のうち1人は、イギリスとオーストラリアに留学した後、スリランカに戻ったとされる。

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指導者は自爆? 逃亡?

当局は、国内のイスラム系組織「ナショナル・タウヒード・ジャマート(NTJ)」が事件に関わったとみている。

NTJの中心人物で、今回の爆破攻撃を仕組んだとみられているザハラン・ハシム指導者については、「イスラム国(IS)」の動画で、覆面をした8人とともに姿を見せているのが確認されている。

ハシム指導者は自爆攻撃をしたとの見方が出ているが、確認はされていない。政府はNTJとISとの関係について調べている。

ハシム指導者のきょうだいはBBCの取材に「メディアを通して彼の行動を知った。あんなことをするなんて考えたこともなかった」、「彼のしたことを強く非難する。私のきょうだいであろうと、受け入れられない。彼のことはもう心配すらしていない」と話した。


解説裕福な家庭からテロへ ――フランク・ガードナー、BBC安全保障担当編集委員

実行犯のほとんどは「高い教育を受け」、「中流家庭」に育ったという当局の発表は、それほど意外なことではない。

貧困と不遇は多くの人々をテロリズムへと誘い込むが、比較的快適な暮らしを捨てて暴力的な行動に向かった例は多数ある。

アメリカの9・11事件の犯人の1人で、ユナイテッド航空93便をハイジャックしたジアド・ジャラはレバノンの裕福な家庭の出身だった。最近では、医師を含む国民保健サービス(NHS)職員のイギリス人たちがジハーディスト(イスラム過激派による攻撃に関わる者)となっている。

ISの処刑人で「ジハーディ・ジョン」の呼び名で知られたモハメド・エムワジ(故人)は、ロンドンのウェストミンスター大学に通っていた。アルカイダの共同設立者であるオサマ・ビン・ラディンは、1980年代にサウジアラビア・ジッダの豪勢な暮らしを捨て、アフガニスタンで当時のソ連と戦うことを選んでいる。

(英語記事 Sri Lanka admits 'major intelligence lapse'