田淵貴大(医師・医学博士)

(内外出版社『新型タバコの本当のリスク』より)

 皆さんは新型タバコにどのくらい関心を持っているだろうか?

 人々が何にどの程度関心を持っているのかを知るための1つの指標としてグーグル(Google)検索ボリュームというものがある。現在の日本では約90%の人がインターネットにアクセスすることができ、そのうちの約60%の人がグーグル検索を使用している。

 グーグル社が無料で提供しているグーグル・トレンド(GoogleTrends)というサービスを利用すれば、世界中の人々がグーグル検索でどんなキーワードをどれだけ、いつからいつの間に検索したのか時系列でグーグル検索ボリュームのデータを得ることができる。

 グーグル検索ボリュームは指定した条件下(キーワード、期間、国などの地域)において最も多い検索数を100として計算される数値である。例えば、「サッカー」というキーワードを入力し、「過去5年間」という期間、「日本」という地域を指定すると、図表1-5のようなグラフが得られる。

 日本で2018年6月24日~30日の1週間において「サッカー」の検索数が最も多く、検索ボリュームの数値が100であった。2014年6月と2018年6月に高いスパイクが認められ、ちょうどサッカーのワールドカップが開催された時期と一致しているとわかる。
図表1-5 Google Trendsによる検索例
図表1-5 Google Trendsによる検索例
 サッカーワールドカップが開催されると人々のサッカーへの関心が高まり、「サッカー」というキーワードを普段よりも多くグーグル検索で検索しているのである。このようにグーグル・トレンドのデータは、世界の、あるいは日本の人々がどんなキーワードに関心を示しているのかを知るための指標にできる。

 日本国内でどれだけ「アイコス(IQOS)」や「グロー(glo)」といった単語が検索されていたのか筆者が調べたグーグル・トレンドの結果を示す。日本での2013~2017年における検索数(検索ボリューム)の推移を示したのが図表1-6である。

図表1-6 Google Trends:新型タバコの検索ボリュームの推移
図表1-6 Google Trends:
新型タバコの検索ボリュームの推移
 ここでは日本語と英語など複数のキーワードを統合した数値としている。例えば、アイコスは日本語の「アイコス」と英語の「IQOS」を合算している。2016年4月にアイコスの検索数が爆発的に増加していた。その時、何があったのだろうか?

 なんと、2016年4月28日に放送された人気テレビ番組「アメトーーク!」で「最新!芸人タバコ事情」と題して加熱式タバコ、アイコスが紹介されていたのである。「アメトーーク!」は午後11時過ぎからの放送だが、非常に人気のある番組で視聴率も高い。これまでにも「アメトーーク!」で紹介された電化製品などの新製品がちまたで売り切れになるなどの事象が起きていた。