2019年05月17日 11:55 公開

中国外務省は16日、アメリカが中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の通信機器の使用や同社への輸出を規制したことに反発し、報復措置を取る考えを表明した。

中国外務省の陸慷報道官は、同国企業に対して一方的な経済制裁を発動する国には、中国政府は対抗すると説明。

「我々はアメリカに対し、現在の行動をやめ、協力してビジネスに取り組むよりよい状況を作り出すよう求める」と述べた。

ただし、中国がどのような報復措置を予定しているかは、詳細を明らかにしなかった。

一方、中国の劉暁明駐英大使は15日付の英紙イブニング・スタンダードに寄稿。中国はアメリカと貿易戦争を繰り広げたくはないとした上で、「そうなることを恐れてはいないし、必要なら闘う」と表明した。


アメリカのドナルド・トランプ大統領は15日、同国の安全保障にとってリスクのある外国企業の製品について、国内での使用を実質的に禁止する大統領令に署名。名指しは避けたが、ファーウェイが念頭にあるとされる。

米商務省も同日、安全保障上の懸念がある外国企業のリストにファーウェイを追加。米企業のファーウェイへの輸出を規制した。

このリストには2018年4月に中国の通信機器大手、中興通訊(ZTE)を載せ、米企業による輸出を禁止。同年7月に合意に達したとして、リストから削除した。

各国の対応は

ファーウェイ製品を規制している国はアメリカ以外にもある。

オーストラリアとニュージーランドは、ファーウェイ製品を次世代通信システム5Gに接続できないようにしている。

イギリスのテリーザ・メイ首相は先月、ファーウェイ製品の5Gへの接続を一時的に認めた。

フランス、ドイツ、ベルギーはファーウェイを排除していない。日本は公的機関によるファーウェイ製品の調達を規制している。


<分析>新たな「赤い恐怖」か――タラ・マケルヴィ、米ホワイトハウス担当記者

トランプ氏の大統領令は、米国の安全保障を守ることが狙いだ。中国のテクノロジーを脅威に感じるのは無理もない。中国は国内で攻撃的な監視ツールを使用しており、トランプ氏の懸念は理解できる。

しかし、大統領令は行き過ぎだとみるアナリストたちもいる。彼らは、元CIA職員のケヴィン・マロリー被告が中国側に情報を渡していた重大事件で使われたのが、ローテクのソーシャルメディア、リンクトインだったことを指摘する。

マロリー被告はスパイ罪で有罪とされ、終身刑が言い渡される可能性がある(刑の言い渡しは17日にある)。アナリストたちは中国の脅威は現実のものだとみているが、世界規模の通信をコントロールするのはほぼ無理だ。スパイ行為に対する最善の防御は大統領ではなく、昔ながらの方法である、コンピューターや他の技術機器を使う人たちによる警戒だ。

(英語記事 China threatens US over Huawei sanctions