法改正も必要との世論が高まるきっかけになったのは、大阪府東大阪市のセブン-イレブン加盟店による24時間営業の「契約無視」ニュースである。この加盟店は地域の評判やネットの評判を聞く限り、本部の本音は辞めてほしかったのではないかと見えなくもない。

 私の知人が本部とトラブルになっていたケースでは、本部側と和解して、加盟店を辞めた。実は、経営センスがない店や言うことを聞かない加盟店については、本部が辞めてほしいと考えていることも多い。一番分かりやすい事例は、店や化粧室が汚いだけでなく、未だ和式トイレであったり、シャワー付きトイレがなかったりする店だ。

 経営者のセンスがないから客が増えないのに、経営が苦しくなると本部のせいにしたがるといった加盟店が多いのも事実だ。コンビニの契約形態だからこそ、ずさんな加盟店を排除できるメリットもあったといえなくもない。

 24時間営業については、東大阪の問題になった加盟店については深夜の赤字体質が恒常的だったことは否めないだけに、気の毒な点もある。今は会員制交流サイト(SNS)が普及しているがゆえに、加盟店のオーナーが声を上げたことが拡散し、メディアにクローズアップされた。このため、直営店舗で時短実験をするようになったが、実際には24時間営業をやる前提をどう論破していくかのための実験にみえる。

 そもそも、時短については、ファミリーマートの地方店舗ではかなり前から24時間営業は減少していた。ローソンも一部店舗で認めている。ただ、業界1位であるセブン-イレブンの平均65万円の日販と比較すれば、ファミリーマートとローソンは50万円台前半で差がある。その分の加盟店が増えにくい課題を回避するインセンティブだったともいえる。セブン-イレブンに関して言えば、「24時間営業を守らないならやらせない」も強いブランド力があるからこそできていた。
深夜に営業するセブン-イレブンの店舗(ゲッティイメージズ)
深夜に営業するセブン-イレブンの店舗(ゲッティイメージズ)
 このようにコンビニの現状を見てきたが、私自身が24時間営業に賛成か、反対かと聞かれれば賛成である。私的なことで恐縮だが、私の趣味は釣りだ。釣り師は未明の午前3時や4時に、食事の買い付けをする必要があり、毎日コンビニだ。釣り師にとってコンビニがないのは死活問題である。セブン-イレブンだけは絶対に24時間だという信頼に加え、夜中の在庫も充実している。

 経営的視点でみれば24時間営業による収益性、顧客の視点からみれば利便性、いずれも賛成なのは当たり前である。

 では、24時間営業は働き方改革の視点から賛成かと聞かれたら反対である。そもそも、高齢化社会、地方ほど高齢化が進み、夜間に活動する人口は減り続けていく。まして労働人口も減り続けていく。その中での24時間営業は現実的に無理だ。

 ならばどのような折衷案があるだろうか。