2019年06月26日 11:40 公開

サッカー女子ワールドカップ(W杯)フランス大会は25日、日本対オランダの決勝トーナメント1回戦があった。オランダは試合終盤、FWリーケ・マルテンスがペナルティーキック(PK)を決めて2対1で日本を破り、ベスト8に勝ち進んだ。日本は度重なる好機を逃した。

試合終盤の20分間は、ヨーロッパ王者のオランダ(世界8位)は窮地に追い込まれていた。延長戦に突入するかと思えた後半40分過ぎ、日本(同7位)のペナルティエリアで、オランダのFWフィフィアネ・ミデマーが強烈なシュートを放ち、そのボールがDF熊谷紗希の左腕に当たった。

意図的ではなくてもPK

熊谷にとっては対応のしようがない出来事だったが、ホンジュラス人の主審メリッサ・ボルハスはこれをハンドと判定した。酷にも思えたが、6月1日に導入された新ルール(ペナルティエリアでのハンドは意図的かどうかにかかわらず相手にPKが与えられる)に従った正しい判断だった。ビデオ判定の審判も主審に同意した。

このPKをマルテンスがきっちりと決め、決勝点となった。オランダはW杯初出場だった4年前、同じく決勝トーナメント1回戦で日本と対戦して敗れており、その雪辱を果たした。オランダは29日の準々決勝でイタリアと対戦する。

「日本はいいチームだ」

サリナ・ウィーフマン監督は、「とても幸せだ」、「みんなで『歴史を記し続けよう』と盛り上がった」と喜んだ上で、こう加えた。

「後半は本当に苦労した。そうなった大きな原因は日本が質の高いプレーをしたからだった。日本がどれだけいいチームかわかる」

チャンスは続いたが…

メンバーのうち17人がW杯初出場の日本は、反則がきっかけとなった敗退を受け止め難いかもしれない。さらに、後半にいくつかあった好機を得点につなげられなかったことも悔やむだろう。

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この試合、まず主導権を握ったのはオランダだった。前半17分、オランダはコーナーキックをマルテンスがかかとで合わせ、後ろに送った。FW菅澤優衣香が触れてわずかにコースが変わったが、ボールはそのままゴールに転がり込み、先制点となった。

これが2011年ドイツ大会の王者の目を覚まさせた。直後に菅澤が蹴り込んだシュートが同点弾となるかに見えたが、右ポストにはじかれた。

前半終了2分前、快活なMF長谷川唯が、滑らかな動きから今大会きっての素晴らしいシュートを放った。ボールは相手GKの上を越えてゴールネットを揺らし、日本は同点に追いついた。

後半に入ると、日本が優勢な時間が多くなった。長谷川がシュートを放ったが、ゴールポスト右にわずかに外れた。MF杉田妃和の勢いのあるシュートは、ゴール上部のバーに当たってはじかれた。MF籾木結花の強烈なシュートも、GKサリ・ファンフェーネンダールにブロックされた。

そして勝ち越し点をあげられないまま、試合終盤にPKを献上してしまった。

アジア勢は姿消す

日本の敗退により、アジア勢は今大会から姿を消した。アジアのチームがベスト8に残れなかったのはW杯史上初めてだ。

高倉麻子監督は試合後、「後半チャンスを作れたが、決められなかったのは残念だ」と話した。

<試合データ>

  • オランダはW杯で4連勝となった。それまでの4試合ではわずか1勝しかしていなかった
  • 日本がW杯の決勝トーナメントで敗れたのはこの試合を含め3回しかない。1回目は1995年スウェーデン大会の準々決勝、2回目は2015年カナダ大会決勝で、相手はともにアメリカ

オランダ、日本とも最初のシュートで得点した

  • 試合開始から16分2秒でのマルテンスのゴールは、オランダにとってW杯で最速得点
  • マルテンスは日本を相手に通算6得点。他のどの国よりも日本との試合で多く得点している

(英語記事 Martens' late penalty sends Dutch through