2019年08月02日 16:57 公開

サウジアラビアで2日、女性が男性「保護者」の許可なしに海外旅行することを認める国王令が発布された。

これまでは女性は21歳以上の成人であっても、パスポートの申請や海外旅行の際には、夫か父親、または他の男性親族の許可が必要だった。

それが2日の官報に掲載された国王令は、パスポートは申請する全市民に発行されると方針を示した。また21歳以上の成人が旅行する際、他人の許可は不要と定めている。

国王令はまた、女性に対し、出産や結婚、離婚の届け出を自分自身でする権利を認めた。

さらに、女性の就労機会を増やすための雇用規則もつくられた。すべての国民に性別や障害、年齢によって差別されずに働く権利を認める内容となっている。

ただし、「保護者」制度がなくなったわけではなく、女性は結婚やひとり暮らしをする際には男性親族の許可が必要。刑務所に拘束された後、刑務所を出るにも男性親族の許可がいる。また、子供は母系で市民権を得ることができず、子供の結婚を母親が許可することもできない。

女性の権利は拡大傾向だが…

サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、同国をより開かれた国にする取り組みの一貫として、女性による自動車の運転禁止などの規制を緩めてきた

2016年には、同国の経済を2030年までに変革する計画を発表。女性の労働参加率を22%から30%に上昇させることを目標に掲げた。

しかし、ジェンダーに基づく迫害を理由に、サウジアラビアの女性がカナダなどの国に亡命を求める事案がいくつか起きており、国際的な注目を集めている。

1月にはカナダ政府が、18歳のサウジアラビア人女性による亡命申請を認めた。女性はオーストラリアに行くつもりだったが、タイ・バンコクの空港ホテルで足止めされ、国際社会に支援を求めていた。

国際人権団体は、サウジアラビアでは女性は「二等市民」とみられていると指摘している。

(英語記事 Saudi Arabia allows women to travel independently