2019年08月13日 11:41 公開

香港の警察は12日、反政府デモの対応に、デモ参加者を装った警察官を動員したと認めた。11日に香港で行われたデモの動画では、変装していると思われる警察官がデモ参加者を逮捕している様子が映されており、参加者が調査を求めていた。

報道官は、一部の警察官は「別の人物」に変装していたと認め、この「おとり作戦」は「非常に暴力的な暴徒」を標的にしたものだと説明した。

犯罪容疑者の中国本土への引渡しを可能にする「逃亡犯条例」改定案をめぐって始まった反政府・民主化デモは、2カ月以上にわたって続いており、鎮静化の兆しが見えていない。

12日にはデモ参加者が香港国際空港を占拠し、欠航便が相次いだ。空港は13日朝から運営を再開したものの、なお数百便が欠航となる見通しだ。

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香港警務処(警察)の鄧炳強・副処長は記者会見で、「おとり警官」の起用について擁護した。

鄧氏は「警察官は変装していたが(中略)何かを誘発したわけではない」、「トラブルを起こせという指示はしない」と話した。

また、警察は石や火炎瓶を投げたデモ参加者を取り締まっていると強調した。

BBCのスティーヴン・マクドネル中国特派員は、「警察の新しい戦術が明らかになった。警察官がデモ参加者を装い、デモ隊がどこかに押し入ったり、活動家が走り出したりしたら、近くにいるデモ参加者を捕まえて地面に投げつけ、別の警察官が来るまで押さえつけるというものだ」とツイッターで説明した。

https://twitter.com/StephenMcDonell/status/1160731888371191808?s=20


また香港警務処の麦展豪・助理処長は、11日の警察との衝突で目から出血した女性について、警察のゴム弾で負傷したという証拠はないと話した。

目から激しく流血している女性の写真は、ソーシャルメディアで広く拡散された。

この出来事を受け、12日に香港国際空港に集まった抗議者には、目に包帯を巻いた人たちもいた。


11日のデモは香港中心部の複数の場所で行われ、警察がゴム弾や催涙ガスで対応した

地下鉄の駅の中で撮影され、ツイッターで拡散された動画には、警官隊がデモ参加者たちに向け至近距離でゴム弾を発射している様子や、エスカレーター付近で警棒を使って参加者たちを叩いている模様が映っている。

中国政府の高官は、この日のデモを激しく非難し、暴力を振るう抗議者を「テロ」と表現した。

また香港警察は、デモ参加者への対応に放水車を導入することを明らかにしている。

13日も欠航相次ぐ

香港国際空港には12日、数千人のデモ参加者が集まったため、160便以上が欠航となった。

その後、夜になって警察が参加者の排除に動くといううわさが流れ、参加者らの多くは深夜に徒歩で空港を後にした。

空港当局は13日朝から運営を再開したと発表したものの、なお複数の便が影響を受けるだろうと警告している。

香港のキャセイパシフィック航空は、200便以上の発着便がキャンセルされたと発表し、「集会が行われているため」だとデモを非難した。

匿名で取材に応じたある利用客はBBCに対し、「食料も飲み水もない状態」で空港に足止めされたと話した。

「空港職員から完全に見放された。みんなベルトコンベアや固い床で寝ている」


(英語記事 Hong Kong police admit using 'disguised' officers