2019年08月19日 12:32 公開

アメリカ・オレゴン州ポートランドで17日、極右集団と極左「アンティファ」(反ファシズム運動の総称)の活動家が小競り合いとなり、警察は13人を逮捕した。極右集会の主催者は、「アンティファ」が国内テロ組織に指定されるべきだと求めていた。

警察は、極右集会が行なわれている間、極右から「アンティファ」支持者らを隔離していたものの、集会後に複数の小競り合いが起きた。

米国内で最もリベラルな都市のひとつであるポートランドは、「アンティファ」の拠点と考えられている。

誰が極右集会に参加したのか

集会は、アレックス・ジョーンズ氏が立ち上げた陰謀論メディア「インフォ・ウォーズ」の元従業員で、極右「プラウド・ボーイズ」のメンバーのジョー・ビッグス氏が主体となって呼びかけられたもの。

「プラウド・ボーズ」は、最近ポートランドで行なわれた複数の極右集会や、路上での激しい衝突に関わっており、米国の主要公民権団体「南部貧困法律センター(SPLC)」がヘイト(憎悪)集団に分類している。

「プラウド・ボーイズ」と同様に、名誉毀損防止同盟(ADL)が「過激な白人至上主義」としている「アメリカン・ガード」や、民兵団体「スリー・パーセンターズ」などの多数の極右団体も、集会への参加を表明した。

「アンティファ」抗議呼びかけ

一方、地元の「ローズ・シティ・アンティファ」集団のメンバーは、反対抗議行動をしかけた。

同団体のウェブサイトに掲載された声明は、「政治的暴力を我々の街の路上に持ち込む」ことを計画したとして、極右集団を非難。「ポートランドを極右攻撃から守るよう」人々に働きかけた。

警察によると、両方の集団から、金属製の棒や盾を押収した。少なくとも6人が軽症を負い、1人が病院へ搬送されたという。

ポートランド警察のダニエル・アウトロー本部長は、記者会見で、治安びん乱行為や警察への妨害行為、逮捕時の抵抗、武器の不法使用の容疑で13人を逮捕したと述べた。市中心部で行なわれたデモの参加者は、最大でも1200人程度だったという。

米紙ニューヨーク・タイムズのマイク・ベーカー特派員は、逮捕現場とみられる写真と共に、「1人が逮捕された」とツイートした。

https://twitter.com/ByMikeBaker/status/1162797459006824448


ポートランドでは過去2年間で、暴力的な集会が増加している。そのほとんどは、極右団体「パトリオット・プレイヤー」を率いるジョーイ・ギブソン氏によって計画された。

ギブソン氏は現在、今年5月に市内のバーの外で起きた、極右による暴動をめぐり、刑事罰に問われているが、主催者側は、今回の集会は、今年6月の極右集会で起きた騒動への報復だとしている。

「アンティファ」の「テロ組織」指定を検討

ドナルド・トランプ大統領は、ポートランドでの極右と極左の衝突について、ツイッターで、政府は状況を注視しているとしたうえで、「アンティファ」の「テロ組織」への指定を検討していると述べた。

トランプ氏は以前、「アンティファ」と同様に、白人至上主義は重大な問題だと述べていた。

(英語記事 Rival groups face off in US city of Portland