もちろん、国政について意見をくれる有権者は、議員にとって有り難い存在なのだが、中には女性議員を「女」としか見ない有権者がいるのだ。

 私も会合で「俺が会社に声をかけたら100票はある。この前のあんたの選挙の時も実は声をかけていたんやで」「俺はお前に投票してやったんだ、俺の横に座ってろ」と体をベタベタ触られるという腹立たしい状況に何度もあった。

 議員になりたての頃は先輩議員から「支援者はちゃんと機嫌をとっておけよ」と言われていたので、馬鹿みたいにヘラヘラ笑ってやり過ごしてはいたものの、中には「100万円寄付してやるからさ…」などと卑猥な言動を執拗(しつよう)に繰り返す許し難い有権者もいた。

 私は接待要員として会合に出席しているのではなく、国会議員として国民の声が聴きたくているのにという怒りが沸々とし、頭をパチンとはたいたことがあった(あくまでも大阪のお笑いの範疇で)。そこで私は、政策で選んでくれなければ投票されなくても仕方ないじゃないかと本来の自分を取り戻し、「票ハラ」に打ち勝つことができたのだ。

 ただ、この諸悪の根源は日本の主権者教育の中身のなさだということを議員は肝に銘じておかなければならない。投票の見返りは「国民生活の向上」であって、それ以外にあってはならないという理解が深まれば、私のように有権者相手に怒ることができない女性議員も多少は救われるのではないだろうか。
※写真はイメージです(GettyImages)
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 逆に、議員側に問題がある場合もある。男性議員・女性議員関係なく、票欲しさに有力者に小間使いのようなことをしたり、無償で送迎をしたりと公職選挙法ギリギリのご機嫌とりにいそしむ雑用係議員も珍しくはないのだ。

 もはや政策や思想信条なんてそっちのけ。このような議員が多いので、一昔前の皆から尊敬される議員の姿というものは残念ながらもうない。よくてせいぜい小泉進次郎議員のようなマスコット的扱いだろう。私もメディアに露出している影響で、地元行事に行くと皆が押しかけて写真撮影やサインを頼まれた。認知され、喜ばれることはうれしいが、国民の声が全く聞けないその時間も実は考えものだったりする。