安倍晋三首相のイエスマンばかりの自民党にあって、「私は忖度しない」と一線を画す姿勢が持ち味だった小泉進次郎氏だが、フリーアナウンサー・滝川クリステルとの結婚報告に官邸に行って以来、首相との距離が急接近している。

 そもそも進次郎夫妻が入籍前日に官邸に出向いたのは「後見人」的存在である菅義偉・官房長官への挨拶のためだったが、たまたま官邸にいた安倍首相にも挨拶できた。その段取りは「関係がしっくりいっていなかった総理と進次郎を取り持つために菅さんが骨を折った」(自民党議員)とみられている。

 結果、結婚で丸くなった進次郎氏への“ご祝儀”として入閣が固まり、次の総裁選で一気に安倍首相の後継総理の座に駆け上がるレールが敷かれつつある。

 安倍首相は「政権の総仕上げ」に向けた体制をつくるために内閣改造では大幅に大臣を入れ替えると見られている。

 最大の焦点は二階俊博・幹事長の去就だ。党内に睨みを利かせる重鎮ではあるが、80歳と高齢のため「激務の幹事長の留任は体力的に厳しい」(安倍側近)との判断で副総裁への昇格が有力。後任には若手の起用が取り沙汰されている。

 進次郎氏も候補の1人だ。

「安倍総理は進次郎氏の父・小泉純一郎氏が首相のときに大臣経験がないまま幹事長に大抜擢され、それをきっかけに最短距離で首相に上り詰めることができた。その恩返しで、今度は関係修復した進次郎氏の幹事長抜擢の可能性もなくはない」(自民党細田派ベテラン)
自民党の萩生田光一幹事長代行=2019年9月(春名中撮影) 
自民党の萩生田光一幹事長代行=2019年9月(春名中撮影) 
 ただし、ライバルがいる。首相の覚えめでたい竹下派の加藤勝信・総務会長である。

 加藤氏はかつての安倍派大幹部だった故・加藤六月・元農水相の女婿で、姑の睦子氏は首相の母・洋子氏とは親友同士として知られる。派閥は違っても安倍首相の信頼は厚く、これまで官房副長官や厚労相、総務会長と陽の当たるポストに起用され続けている。