なぜ男性が関与する事件ばかりが目立つのか?

 海外でも大量銃撃や凶悪犯罪などに女性が関わることは男性よりも少ないわけですが、潜在的不安やつらさを抱えた日本のロスジェネ世代も、外に暴発するということはないようです。

 たしかに40代女性がダンプで牛丼屋に突っ込んだという事件は耳にしませんね。しかし非正規雇用の70%は女性で、平成29年の国税庁の調査によれば、非正規の女性の年間平均給与は151万円という貧困レベルで、生活は相当苦しいはずです。

 しかし、女性は暴発はしない。これは日本では新卒就職するはずだった1998年頃でも「どうせ女の子だからお嫁に行くのよね。派遣でもいいわよ」といわれ、親も親戚も特に期待せず、職場でも補助的な仕事ばかりあてがわれ、最初から社会のカースト外だったというのがあるでしょう。

 最初から期待されない分、男性のようなプレッシャーにはさらされず、「派遣なの」「契約なの」と言っても飲み会で「そうなんだ~」と言われるだけで、厳しい視線にはさらされない。最初からあきらめ状態だった分、男性よりは貯まる怒りも少なく、親には介護要員と期待されることもあり、自分の感情を抑制して忍耐強く生きている人が多いからでしょう。

 境遇はつらいですが、日本のロスジェネ女性たちは柳のように柔軟で強いです。つらい中でもささやかな楽しみを見つけ出します。

 家は丁寧に掃除され、服にはアイロンをかけて、100円ショップで見つけた季節を感じさせるインテリアを部屋に飾って、クーポンを活用して友達とおしゃべりしながらワイワイと気晴らしをします。私が知っている女性ロスジェネ世代はそんな感じです。

 高齢になった女性たちや、夫を先に亡くした女性たちも同じですが、女性はやはり男性よりも逆境に強く柔軟だと思います。そんなことを言うなんて差別的だと言われるかもしれませんが、やっぱり女は、料理とか、ちょっと掃除がうまくいったとか、友達との他愛もないおしゃべりとか、爪を塗ってみるとか、そういう細かいことで気晴らしをするのが上手ですし、社会的地位にはあまりこだわらない人が多いです。

 男性を見ておりますと、同窓会や会合で、われ先にと仕事や地位の自慢を始め、名刺を交換し、男性同士の飲み会では自分がいかに強いか、金があるかということをマウンティングし合います。それは女の世界ではあまり見られないことです。男性には手芸とか爪を塗るとか、部屋を飾るという小さな楽しみで満足する人があまりいませんね。そういう違いが、ロスジェネ世代の男性の暴発を生んでいる気がしてなりません。
※写真はイメージです(GettyImages)
※写真はイメージです(GettyImages)
 しかしながら、ロスジェネ世代の女性も今後の生活のためには自衛が必要です。女性の柔軟性と頭の良さを駆使して対策を取りましょう。住宅ローン、夫、子供を抱えてない分、対策が取りやすいという利点もあります。