2019年10月02日 11:38 公開

サセックス公爵夫人メガン妃は1日、個人的な手紙を不法に掲載したとして、英タブロイド紙「メイル・オン・サンデー」を提訴した。

夫のサセックス公爵ハリー王子は声明を発表。メガン妃の手紙は意図的に内容が改ざんされていると指摘した。

また、「私はかつて母を亡くし、今は妻が、同じ強力な勢力の犠牲者になるのを見ている」と批判した。

メガン妃の代理である弁護士事務所シリングスは、メイル・オン・サンデーは名誉を傷つけるような虚偽の内容を掲載したと説明。高等裁判所に対し、同紙とその親会社アソシエイテッド・ニュースペーパーズが個人情報の悪用、著作権侵害、そして2018年データ保護法を侵害したとして提訴した。

一方、メイル・オン・サンデーの広報担当者は、掲載した内容を擁護し、「精力的に」裁判を闘うと述べた。

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サセックス公爵夫妻の公式ウェブサイトに掲載された声明でハリー王子は、押し付けがましいメディアから「痛みを伴う」影響を受け、法的措置に踏み切ったと説明した。

また、母親の故ダイアナ妃についても触れ、「最も恐ろしいのは、歴史を繰り返すことだ」と話した。

「私の愛する人が商品扱いされ、現実の人間として扱われなくなってしまうのを見てきた」

BBCのニコラス・ウィッチェル王室担当編集委員は、この声明は「歯に衣を着せていない」もので、「イギリスのタブロイドメディアに対する辛らつな攻撃に他ならない」と述べた。

イギリス王室が報道機関を提訴するのはこれが初めてではない。2017年にはケンブリッジ公爵夫妻が、キャサリン妃が2012年に撮った上半身裸の写真を掲載したとしてフランスの雑誌「クローサー」を提訴。10万ユーロ(約1170万円)の損害賠償を獲得した。

この件を扱ったフランスの裁判所は、写真の公開は夫妻のプライバシーを侵害していると判断した。

「うそに次ぐうそ」

王室によると、メガン妃の裁判費用はサセックス公爵夫妻が負担し、賠償金はすべていじめ防止の慈善団体に寄付される。

ハリー王子は声明で、「民主主義の要」として「メディアの自由と客観的かつ誠実な報道」を信じていると説明。妻のメガン妃が「イギリスのタブロイド紙の新たな犠牲者になってしまった。それは個人に対する攻撃がどんな結果を生むのかを考えない行ないだ。この1年間、妊娠中や子育て中の妻に対して加速していった無情な行ないだ」と話した。

「容赦なく続くプロパガンダ、特にそれが明らかにうそで悪意がある場合、そこには人間の犠牲がある。私たちは平然とした表情を保たなくてはならなかったが、その裏でどれほどの痛みがあったか、説明することすらできない」

現在メガン妃と共にアフリカ各国を歴訪しているハリー王子は、同じ新聞社が夫妻のアフリカでの様子を「前向きに」報じていることを指摘し、「このメディアは過去9カ月にわたってほぼ毎日、中傷し続けてきた。ダブルスタンダードだ」と批判した。

「妻が妊娠中に公務を休んでいたのをいいことに、彼らはうそに次ぐうそを生み出した。妻は1年前に私たちの結婚式にいた女性、今回のアフリカ訪問で見ている女性と同じなのに」

「これはいじめだ」

ハリー王子はさらに、「自分は妻がひそかに傷ついているのをあまりに長く見すぎた」と語り、「距離を置いて何もしないことは、私たちが信じていること全てに反する」と、提訴の決意を語った。

ハリー王子によると、メイル・オン・サンデーは意図的にメガン妃の手紙から段落や文章、特定の単語を削除し、「自分たちが1年にわたってついてきたうそを隠そうとした」という。

「端的に言えばこれは、人々を怖がらせ、黙らせるいじめだ。どんな状況でもこれは受け入れられないものだ」

「いじめについて責任が問われないような世界は認められない」

声名に対しメイル・オン・サンデーの広報担当者は、「公爵夫人の手紙の内容を変えるような編集は一切していない」と反論している。

(英語記事 Meghan sues Mail on Sunday over private letter