2019年10月04日 12:15 公開

パリ中心部の警視庁本部で3日午後1時(日本時間同8時)ごろ、男性職員が同僚4人を刃物で殺害した。男は警察に射殺された。

仏メディアの報道によると、男は警視庁内の自分のオフィスに直行し、2つの部屋にいた3人と階段にいた女性2人を刺した後、建物の中庭で警官に射殺された。

パリ検事総長レミ・ハイツ氏は記者団に、男性3人と女性1人が死亡したと明らかにした。1人は重体で、病院で手当を受けている。

ハイツ検事は、殺人事件として捜査を開始したと話した。

警視庁本部はパリ中心部のシテ島にあり、観光名所のノートルダム大聖堂などに近い。

目撃者によると、大勢が建物からパニック状態で逃げ出していた。シテ島は一時、立入禁止となった。

事件現場を訪れたクリストフ・カスタネル内相によると、襲撃犯は45歳のIT技術者で、16年前からパリ警視庁で働いていた。

警察によると、情報部門で勤務していたという。

内相は、事前に犯行の予兆はなく、「表向きは、優れた従業員のお手本のような人だった」と話した。

犯行の動機は明らかになっていない。警察の労働組合は、職場でのもめごとが関係しているかもしれないと話している。

BBCのヒュー・スコフィールド・パリ特派員によると、警察労働組合は、男がたまたま警官だっただけで、警察以外のどのような職場でも起こり得る事件だと説明しているという。

警察労働組合のクリストフ・クレピン氏は地元ラジオに対して、襲撃犯と上司の間に問題があったようだと話した。襲撃犯と面識があったというクレピン氏は、「これはテロ事件だとは思わない」との見方を示した。

フランスでは2日、超過勤務や予算不足、年金制度の変更などに抗議して、警官が全国的なストを実施したばかり。

内相のほか、エマニュエル・マクロン大統領、エドゥアール・フィリプ首相も現場を訪れた。

警察の労働組合によると、フランスでは今年初めからすでに警官50人以上が自殺している。労働環境の悪化、警察への暴力拡大などが、多くの警官を追い詰めていると、労組は主張している。

(英語記事 Paris police attack: Four killed by knife-wielding employee