2019年10月12日 12:11 公開

ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は11日、小笠山総合運動公園エコパスタジアム(静岡県袋井市)で1次リーグD組の試合があり、すでに決勝トーナメント進出を決めているオーストラリア(世界6位)が27-8でジョージア(同13位)を破った。

前回準優勝のオーストラリアは、準々決勝での対戦カードを少しでも有利にするため、ボーナスポイントを奪っての勝利を狙った。

一方、1次リーグ敗退が決まっていたジョージアにとっては、勝利すれば次回大会の出場権が確保できる重要な一戦だった。

ずば抜けた強さと速さ、そして攻撃力を誇るオーストラリアに、重量級のフォワードを擁するジョージアがいかに対抗するかに注目が集まった。

重量級の肉弾戦

序盤は、重量級のボクサーがぶつかりあうような展開になった。

オーストラリアは本来、キックを活用しながら、ボールを積極的に動かしていくプレースタイルを身上とする。

だがこの日は、短いパスをつなぎながら何度も縦方向に突破を試みるという、きわめてオーソドックスで古典的なスタイルで戦った。

一方、ジョージアは選手同士の間隔が広がらないように注意しながら、ディフェンスラインをしっかりキープ。突破されかかった際には、時にはダブルチーム(二人がかり)で強烈なタックルを見舞い、相手を止めた。

結果、プレーのテンポ自体は速くないにせよ、見応えのある肉弾戦が続いた。

20分過ぎに初得点

このような状況の中、前半14分過ぎから試合が動き始めた。

オースラリアは敵陣のゴールライン間際で得たラインアウトから、密集を作っては縦方向への突破を試みる攻撃を10回以上も繰り返した。

ジョージアはこれをしのぎ切ったが、オーストラリアは前半21分過ぎから、再び波状攻撃を仕掛けた。

最後はゴールライン間際のラックからボールを拾い上げたSHニック・ホワイトが、潜り込むようにしてゴール右に頭から飛び込み、初トライが生まれた。

SOマット・トゥームアはコンバージョンキックを成功させ、オーストラリアが7-0とリードした。


対するジョージアは前半27分、敵の22メートルライン内でカウンターに転じた際、オーストラリアのNO8イシ・ナイサラニからファウル(ハイタックル)を受けた。ペナルティゴールをFBソソ・マティアシビリが成功させ、3-7と追いすがった。

ジョージアは前半30分過ぎからも、自陣のゴールライン間際で体を張りながら、オーストラリアの波状攻撃を防ぎ、敵のシンビン(イエローカード)を誘った。

だがオーストラリアは前半37分、1人少ない状況でトゥームアがペナルティゴールを返し、10−3と再び7点差に拡げた。

時間とともにスピードアップ

雨でボールが滑る影響か、短いパスをつなぎながら縦方向に肉弾戦を試みる展開は、後半もしばらく続いた。

オーストラリアが押し気味にゲームを進める流れも、前半と同じだった。

だが通常の試合とは逆に、スピードのある攻撃や、個々の選手が敵のギャップを突いて突破を図るシーンは、時間の経過とともに増えていった。

そして後半19分、オーストラリアが再び得点を動かし始めた。

WTBマリカ・コロイベティは、ハーフウェイライン付近でオフロードパスのこぼれ球を拾うと、そのまま敵のタックラーをかわしてインゴールまで走り抜けトライを決めた。トゥームアはコンバージョンキックも成功させた。

ジョージア、意地のトライ

これを境に、両軍のテンポはさらに速くなっていった。

後半29分、今度はジョージアがオーストラリアと似たようなスピーディーなプレーから、待望のトライを奪った。

SOラシャ・フマラゼがパスを出すと見せかけて相手をかわしながら、敵陣の10メートルライン内までボールを運ぶ。最後はパスを受けたWTBアレクサンデル・トドゥアが左のタッチライン沿いを走り抜けた。

残念ながらマティアシビリのコンバージョンキックは外れたが、ジョージアは意地を見せて、スコアを8-17とした。

終了直前に4つ目のトライ

だが地力に勝るオーストラリアは、終盤に一気に突き放した。

後半34分、敵陣左奥のラインアウトからモールで押し込み、最後はFLジャック・デンプシーがトライ。

その直後、オーストラリアはハーフウェイライン手前から、密集からボールを出して横にパスを展開し、そこから縦方向に突破を試みるパターンを繰り返した。

粘り強くボールを繋いで敵の守備にほころびを作り出し、最終的には交代出場したSHウィル・ゲニアが、敵陣の22メートルラインから加速。ゲニアは雨で濡れたグラウンドを滑るようにしながら、ゴール右にダメ押しのトライを決めた。

オーストラリアにとっては、これがチーム4つ目のトライ。目標のボーナスポイント獲得も果たした。

「ボール落とし過ぎ」

オーストラリアのマイケル・チェイカ監督は試合後、「ボールをちょっと落とし過ぎた。だが強力な前進ができたと思う。最後に詰め切れなかったプレーが多かったので、来週末に向けて準備したい」と話した。

一方、ジョージアのミルトン・ヘイグ監督は、「後半は厳しくなるとわかっていた。それでも後半いくつかチャンスがあったが、セットプレーがうまくいかなかった。選手を心から誇りに思う。特にディフェンスがよかった」と述べた。

(英語関連記事 Australia labour past battling Georgia