2019年10月18日 12:18 公開

米ホワイトハウスのミック・マルヴェイニー大統領首席補佐官代行は17日、ウクライナへの軍事援助差し止めは、対立する民主党や2016年米大統領選についてウクライナに捜査を働きかけたことと関係していると発言した。ただしその後は、マスコミが「自分の発言をわざと誤解した」と述べている。

マルヴェイニー氏は記者会見で、野党・民主党によるドナルド・トランプ大統領への弾劾調査につながっているウクライナ問題について、説明していた。その中で、トランプ氏がウクライナは「腐敗した場所」で、軍事援助を提供してもそれをウクライナ側が「自分たちの懐に入れる」ようなことになってはならないと懸念していたと話した。

さらに、トランプ氏は欧州諸国がウクライナにあまり軍事援助を提供していないのが「気に食わない」と話していたと明らかにした。

その上でマルヴェイニー氏は、「そういうことが主な要因だった。前に、DNC(民主党全国委員会)のサーバーに関する汚職について、(大統領が)私に話したことがあったか? もちろん。間違いない」と述べた上で、「でもそれだけだ。だから我々は、(援助の)支払いを中断したんだ」と話した。

「DNCのサーバー」とは、民主党がウクライナ国内のどこかにコンピューター・サーバーを隠し持っているという、未確認のうわさを意味する。このうわさによると、このサーバーをハッキングしたのはロシアではなく、ウクライナ当局で、2016年大統領選でトランプ氏の当選を助けたことになっている。

見返り」か

記者たちに、その発言は「見返り」の説明にほかならないと指摘されると、マルヴェイニー氏は、「外交ではしょちゅうやることだ」と答えた。「外交では政治的な働きかけはつきものだ。それはよくあることだ。選挙は大きな影響をもたらす。オバマ政権とトランプ政権では外交のやり方が違う」。

マルヴェイニー氏はさらに、ウクライナへの働きかけは「この国の司法省による継続捜査」に関連したものだと説明した。

しかしこれについて、司法省高官は米CBSニュースに対して、「もしも司法省捜査に協力するしないに関連して、ホワイトハウスが軍事援助を差し止めていたのなら、我々にとって初耳だ」と話した。

CBSは司法省筋の話として、マルヴェイニー氏が司法省捜査に関係することだと発言したことに対して、省内では当局者が「ひどく当惑」して「立腹」していると伝えた。

トランプ氏に対する弾劾調査では、7月25日にウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領に電話で、2020年大統領選で民主党候補になる可能性のあるジョー・バイデン前副大統領とその息子について捜査するよう要請したことと、その前に軍事援助の提供を中断したのは、交換条件としての見返りの提示に当たるかが焦点のひとつとなっている。

記者会見でバイデン親子への捜査要請について質問されると、マルヴェイニー氏は軍事援助の差し止めは「バイデンと何の関係もない」と強く否定した。

メディアの「誤解」か

マルヴェイニー氏は後に、「マスコミはわざと私の発言を誤解することにして、トランプ大統領への偏った政治的魔女狩りを追及している」と反論した。

「はっきりさせておく。ウクライナへの軍事援助と、2016年選挙に関する捜査の間に、見返り条件の提示など何一つなかった」

トランプ大統領は、マルヴェイニー氏について「良い人間」で、「非常に信頼している」と述べた。

(英語記事 Trump impeachment: White House admits aid held up partly over Democrats