2019年10月28日 1:18 公開

ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会は27日、横浜国際総合競技場(横浜市)で準決勝の第2試合があり、過去2度の優勝を誇る南アフリカ(世界4位)が、初の決勝進出を狙うウェールズ(同3位)を19-16で下して決勝に進んだ。

これで、11月2日に同競技場である決勝は、イングランド(同2位)対南アフリカの顔合わせとなった。

古豪と王者の対決

準々決勝でフランスを土壇場で逆転したウェールズと、日本を破って勝ち上がってきた南アフリカ。両軍の対決は、ロースコアの肉弾戦になるだろうという予想が多かった。

もともとウェールズは、攻撃の破壊力より守備の硬さを特徴とするチームだった。今年行われたシックスネイションズ(欧州6カ国対抗戦)でも、組織的な守備を活かして優勝を飾っていた。

片や南アフリカも、伝統的に重量級のフォワードと鉄壁の守備を武器に戦ってきたチーム。最近では機動力に優るバックス陣が、一気に突破を図るスタイルもものにしてきた。だが日本をノートライに抑えたように、世界トップクラスの堅守には定評があった。

南半球の古豪と北半球の王者が激突したこの日の一戦は、予想された通り、まるで闘牛が角突き合わるような凄まじい内容となった。

ペナルティゴールの応酬

両チームは序盤から、バックス陣がボールをつないでいくのではなく、敵陣にキックでボールを蹴り込み、チャンスを作り出そうとした。

しかし、どちらも守備が堅いため、決定的なチャンスを鮮やかに作り出すような場面は、なかなか見られなかった。

事実、前半の得点シーンはすべてペナルティゴールから生まれた。

まず前半14分には南アフリカのSOハンドレ・ポラードがペナルティゴールを決め、3-0と先制した。

一方、ウェールズは前半17分にSOダン・ビガーがペナルティゴールを奪い返し、3-3と同点に追いついた。


時間の経過とともに、南アフリカがボールを支配し、優位に立つ場面が増えていった。

前半20分と35分には、再びポラードがペナルティゴールを決めてスコアを9-3とし、じわじわと差を広げた。

しかしウェールズは、しぶとく踏みとどまった。後半39分にはビガーがペナルティゴールを奪い返しその差を3点に縮めた。

前半戦はこのまま終了した。

試合最初のトライ

後半、ウェールズは南アフリカに追いすがったが、試合の流れは徐々に相手に傾いていった。

幸先の良い形で再スタートを切ったのはウェールズだった。

後半開始5分には、ビガーがペナルティゴールを決めて9-9とし、再び同点とした。

ここからしばらくは膠着状態が続いたが、10分ほど経つと試合は一気に熱を帯びた。

まず16分には、南アフリカが敵陣左のラインアウトを起点にボールをつなぎ、最後は左サイドに攻撃を展開。CTBデイミアン・デアレンデが複数の相手を引きずりながらインゴールに倒れ込み、両軍を通じて初のトライを奪った。

ポラードのコンバージョンキックも決まり、南アフリカが16-9と突き放しにかかった。

トライを返し同点に

ウェールズも意地を見せた、

後半23分からは、やはり敵陣左のラインアウトから、執念すら感じさせる猛攻を開始。左右にボールを少しずつ動かしながら、強引にゴールラインを突破しようとする波状攻撃を21回も敢行した。

南アフリカも体を張ったディフェンスでしのぎきったが、アドバンテージを与えてしまった。相手になんとしても追いつきたいウェールズは、ここでキックではなくスクラムを選択した。


この賭けは見事に成功。後半24分には密集からパスをリズムよくつなぎ、WTBジョシュ・アダムズが左隅にトライを決めた。これはアダムズにとって、今大会6度目のトライだった。

FBリー・ハーフペニーは難しい角度からのコンバージョンキックを見事に成功させ、ウェールズは16-16の同点に追いついた。

ペナルティゴールで決着

終盤に向けて、試合はさらに激しさを増した。

ウェールズと南アフリカは、共にディフェンスを崩し切ることができないため、なんとか決勝への切符を手にしようと、今度はドロップゴールを試みた。


だが後半32分、交代出場したウェールズのSO、リース・パッチェルが放ったドロップゴールは失敗。2分後には南アフリカのポラードがドロップゴールを狙うも、得点には結びつかなかった。

だがポラードは後半36分、左サイドからペナルティゴールを決め、ウェールズを土壇場で19-16と突き放した。

ウェールズは必死の攻撃を展開しようとしたが、ミスでチャンスをふいにしてしまい、再逆転するには至らない。そして試合は19-16のまま終了。

南アフリカが80分間に及ぶ激闘を制し、決勝へと駒を進めた。

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この試合の最優秀選手:ハンドレ・ポラード(南アフリカ)

この試合の最優秀選手には、4つのペナルティゴールと1つのコンバージョンキックを決め、計14点を挙げた南アフリカのSOハンドレ・ポラードが選ばれた。

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