私は「環境大臣」「原子力防災担当大臣」として原子力問題の担当者であり、同時に国事の全てに責任を負う「国務大臣」であり、さらに私は全ての国民を代表する「国会議員」であります。国家に必要なことは臆せず行動し、また行動する崇高なミッション(使命)を持っています。この大問題をズルズルと引っ張るわけにはいかないのです。

 なぜ辞任直前に発表したのか、任期中に行うべきでなかったか、というご意見も多数ありました。すでに述べた通り、1年をかけて自らの意見形成を図ったこと、厳密には所管外であったことなどから、最後の記者会見という場で、ついに決断に至ったことを理解いただきたいと思います。

 また、後任の小泉進次郎環境大臣が直後に福島県の被災地を訪問し、私の発言を謝罪したとの動きがありました。私の処理水放出発言をいきなり否定したとの解釈から、小泉氏の人物評価まで行われているようですが、まず私の発言がいささか唐突で、福島県の皆さま、とりわけ漁業関係者に突然の強い衝撃と不安を与えたことは事実であり、これには小泉氏が後任大臣として(また私になり代わって)謝罪していただいたことになります。

 さらにその具体的方策については、前任者(原田)も自分(小泉)も「所管外」であって、本来の経産大臣の決定があればそれに誠実に従う、と答えており、これは現職大臣としては正しい態度であると考えます。

 私の処理水に関する発言から2カ月が経ちました。私の予想を超えて、多くの人々の関心を呼び、マスメディアにも大きく取り上げていただきました。おしなべて私の主張は好意的に受け取られていると感じています。例えば大阪市長松井一郎氏の「大阪湾で受け入れる余地がある」などの発言は、力強いサポート意見であると認識しています。
原田義昭前環境相と業務の引き継ぎを行う小泉進次郎環境相(左)=2019年9月12日(桐山弘太撮影)
原田義昭前環境相と業務の引き継ぎを行う小泉進次郎環境相(左)=2019年9月12日(桐山弘太撮影)
 いずれにしても今後政府におかれては、私の意見も参考に入れて検討されることを期待したいと念じています。