そもそも、オバマ前大統領やヒラリー氏が医療改革にこだわったのは、医療保険会社を通じて金融市場にマネーを回し、ウオール街を儲けさせるためだったという説もある。いずれにしてもビル・クリントン時代の金融規制緩和などが、世界的な格差拡大の元凶であることは間違いない。

 これと戦って、額に汗してモノを作ったり売ったりする人々の雇用を守ろうとしているのがトランプ氏であり、ヒラリー氏やパトリック氏、そしてブルームバーグ氏を含む金融ビジネスに近い民主党の候補者らこそが、米国と世界を格差拡大で混乱させようとしていると理解することも可能だろう。このように考えると、金融界や医療保険問題に近しい民主党の候補者が米国大統領になるのは、極めて望ましくない。特にヒラリー氏の奇矯な言動を踏まえれば彼女が米大統領になることは、悪夢であることは想像がつくだろう。

 また、ヒラリーもユダヤ系の多い金融ビジネスとの関係からか、中東情勢に関してはトランプ氏よりタカ派である。むやみに中東戦争を起こされては、石油調達の面などを考慮すれば、日本への影響は甚大だ。だが、彼女の周囲には金融ビジネスで世界を動かす勢力がいる。そのマネーの力は侮れない。

 2016年の大統領選挙でヒラリー氏はいくつかの激戦州で、1%未満の差でトランプ氏に敗れたため、大統領になれなかった。実は、このような事態には、同年夏時点で複数の世論調査機関が予測していた。

 だが、なぜか多くの米国の主流メディアや学者らが、「トランプが勝つはずがない」などと軽々しく断言していた。その答えは、「エプスタイン氏の死」やヒラリー氏の関係者の自殺や他殺が教えてくれたように思う。ヒラリー氏がトランプ氏に敗れるという予測をすれば、予測実現効果が起きかねない。その結果、エプスタイン氏らのようになりたいと思う人が、誰もいなかったのであろう。
ホワイトハウスで記者団の取材に応じるトランプ大統領=2019年9月(共同)
ホワイトハウスで記者団の取材に応じるトランプ大統領=2019年9月(UPI=共同)
 このように、ヒラリー氏、そして民主党の金融界に近い政治家を巡っては、多くの恐怖がある。バイデン氏の息子もウクライナ問題だけではなく、中国マネーを使って米国の精密機械の会社を中国の兵器会社に売却している。多くの国務省の関係者がウクライナ問題でトランプ氏に不利な証言をしているが、共和党の反対尋問を受けると曖昧なことしか言えず、何かを恐れているようにも思える。

 これが今の米国の実相である。それをよく理解して日本は米国と向き合うべきだろう。

【イベントのお知らせ】当サイト執筆陣の吉川圭一氏が代表を務めるグローバル・イッシューズ総合研究所と一般財団法人尾崎行雄記念財団の共催(協力/産経デジタル「iRONNA」、近代消防社)によるパネルディスカッション「阪神大震災と地下鉄サリン事件から25年-あの時、何が起こったか?あれから何が変わったか?」が、令和2年1月21日(火)午後6時~8時に、憲政記念館(東京都千代田区永田町)で開催されます。パネラーは自衛隊元高官の松島悠佐氏と濵田昌彦氏で、日本の危機管理の課題などについて問題提起します。参加費は2千円(当日受付にて)。参加希望者は、氏名・所属・電話番号を「info[a]ozakiyukio.jp」へ電子メールでお送り下さい([a]をアットマークに置き換えてください)。メールで申込み頂いた時点で受付完了となり、財団などから確認の連絡は致しません。急遽中止など緊急の場合のみ連絡致します。