2019年12月11日 12:04 公開

サウジアラビア政府は8日、女性が家族以外の男性と同席しないよう、飲食店に義務付けていた男女別々の入り口を廃止すると発表した。

サウジアラビアの飲食店では従来、家族連れや女性客専用の入り口と、男性客専用の入り口を設置する必要があった。しかし実際には、多くのレストランやカフェなどは、密かにこうした規制を順守しなくなっていた。

地方自治体当局は9日、飲食店では今後、こうした性別ごとの入り口の設置が不要になると発表。設置するかしないかは店側に委ねるという。

解禁と抑圧と

サウジアラビアでは今年8月、女性が男性の許可なく海外旅行できるようになった。2018年6月には、女性の自動車の運転が解禁された。

一方で、活動家は、依然として女性に対して差別的な法律はいくつもあると主張している。

こうした一連の抜本的社会改革では、反対意見の取り締まりが強化されてきた。実際に、複数の著名な女性人権活動家が逮捕されている。

2017年に皇太子に昇格して以降、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子はきわめて保守的なサウジアラビア社会を変えるための取り組みを重ねてきた。

サルマン皇太子による社会改革には、国際社会から称賛が集まったものの、改革には抑圧の波が伴っていた。

2018年10月には政府に批判的だったサウジアラビア人記者ジャマル・カショジ氏が、トルコ・イスタンブールのサウジアラビア総領事館で殺害された。これには、国連の専門家が「超法規的処刑」だと非難するなど、激しい国際的批判が巻き起こった。

国連の特別報告者は今年6月、カショジ氏殺害について、サルマン皇太子と政府高官が関わっていた証拠があると発表している。

対照的に、アメリカのドナルド・トランプ大統領をはじめ、複数の主要国首脳は、サウジアラビア政府を支持し続けている。

(英語記事 Saudi Arabia ends restaurant segregation