2019年12月24日 15:21 公開

メガン・ロートン、ニュースビート記者

公園のクリスマス・イベントに行くにしろ、やどりぎの下でキスをする習慣にしろ、どうもクリスマスというのは好きな人と一緒に行動するのが大前提だと思われがちだ。

独身の人にとっては、マライア・キャリーの「All I Want for Christmas Is You」がひっきりなしに聞こえてくるとか、インスタグラムにはぬくぬくと冬支度をしたカップルが温かいスパイス・ワインを楽しんでいる写真だらけだとか、そういう状況があまりに続くと、自分はのけもののような、誰にも喜ばれない残り物のプレゼントのような、そんな気分になりそうになる。

一方で、英女優エマ・ワトソンさん(29)が今年11月、自分はいま独身でとても幸せだと明らかにした際に、自分の「パートナーは自分」だという表現を使った。それと同じ気持ちで、クリスマスを楽しみにしている人は大勢いる。

対人関係の専門家、ジョー・バーネットさんは、「クリスマスは、パートナー探しにやっきになる時期ではない」と話す。むしろ、「自分の今の状況を抱きしめる」よう、ジョーさんはアドバイスする。

「来年の今頃は新しい相手とつきあっているかもしれないのだから」

「スケートは苦手」

「クリスマスの時期のデートはお金がかかるし、ほかにもやることはすごくたくさんある」と、ダニエル・バリーさん(27)は話す。

北アイルランド・ベルファスト在住のダニエルさんは独身生活を満喫している。BBCラジオ1の番組「ニュースビート」はダニエルさんのほかにも、ラブラブな2人1組でいる必要はないという人たちに話を聞いた。

ダニエルさんは、「クリスマス中にデートに行くのがいや」だという理由で、オンラインのデート・アプリを使うのをやめたという。

「恋愛中心のクリスマスの真逆を選んで、わざと独身でいる」

「デート・アプリは11月にやめた。色々な人がデートしようと接触してくるけど、こちらから断っている」

「向こうだってそれほどショックじゃないと思うし」とダニエルさんは笑う。

この時期、イギリス国内のあちこちに、クリスマスをテーマにしたスケートリンクや市場が登場する。しかし、ダニエルさんはこうしたお約束のクリスマス的なデートは絶対に避けたい考えだ。

「クリスマス・マーケットは高いし、僕はスケート恐怖症だ。初めて会った相手のことを知ろうとしている時に、ぶざまなかっこうはしたくない。指をなくすのも怖いし!」

「わがままも楽しい」

イングランド北東部ハルの美容師、ハナ・ドムニーさん(25)は、4年間付き合ったボーイフレンドと今年の夏に別れた。

ハナさんは、久々にこの時期に旅行にでかけられると楽しみにしている。

「今年のクリスマスは、ひとりぼっちでみじめだとか落ち込むんじゃなくて、できるだけ楽しいことをするつもり」

ハナさんは、寒いハルで家族とクリスマスを過ごすより、友人とメキシコに行くことにした。

「クリスマス・イヴにトゥルムに飛んで、大の親友とビーチで1日過ごすつもり」

「もうかなり前からクリスマスに旅行したいと思っていて、今年やっと初めて、クリスマスに自宅にいなくてもいいという理由ができた」

12月にさびしい思いをするのではなく、ハナさんは1月を楽しみにしている。

「昔の上司はしょっちゅうこう言ってました。『お互いの家族に会うとかプレゼントがどうしたとか、そういうストレスを避けるため、みんなクリスマスの前に別れる。だから、新年になるとみんな新しいロマンスに前向きだ』って。私もそこに期待!」

ハナさんは次の恋愛を楽しみにするほかに、まず自分を優先させるのが楽しみだと話す。

「恋愛中だと、パートナーにどういうプレゼントをあげるか考えなきゃならないし、相手の家族のことも大事にしないとならない。自己中心的でわがままなのも楽しい」

「自分に指輪を買う」

ニッキー・マーフィーさん(33)は、自分とパートナーの両方の家族を気にしなくていいのがホッとすると話す。

「これまでつきあったボーイフレンドは、外国出身のことが多かった。クリスマスになると僕は必ずロンドンから、アイルランドに帰省するので、時間の使い方が難しかった」

「僕は自分の母さんやおばあちゃんとすごく仲良しで、2人とも年をとっていくので、クリスマスは一緒に過ごす。恋愛よりもそっちを絶対に優先する」

ニッキーさんは、ストレスなしの状態で2020年を迎えるのが楽しみだという。

「シングルだと、大晦日にプレッシャーがかからない。これまで誰かと付き合っていた時は、パートナーが自分の仲間とやりたいことに僕も参加するはずだと、そういう期待があった。僕が何をやりたいかじゃなくて」

そして、交際相手がいなくてもプレゼントはもらえる。

「ボーイフレンドがいたら彼に買ってあげたはずのものを、いつも自分に買っているので」とニッキーさんは話す。

「少し前から気になっている指輪があって。自分のために数百ポンド使うのは気が引けると思っていたんだけど、クリスマスが近くなると、買ってもいいかなって気持ちになる!」

「今年はいつもより楽しむつもり」

オフィスのクリスマス・パーティーほど気の重いものはないという人もいるだろうが、DJのジョティ・シンさん(28)はとても楽しみにしていた。

ロンドン在住のジョティさんは、「クリスマス用のセクシーなドレスを何枚か」11月末のブラック・フライデーのセールで用意したのだという。

昨年までの3年間は、クリスマスの時期にボーイフレンドがいたが、今年はシングルなので、色々な相手と楽しく過ごすつもりだという。

「今年は今までよりずっと派手に楽しむつもり。誰かに開けてもらうのを待つ可愛いクリスマス・プレゼントみたいな感じで、色々なパーティーに顔を出せるから」

お金を節約できるのも嬉しいとジョティさんは言う。

「誰かと付き合っていないから、パートナーにプレゼントを買わなくて済むし、クリスマス・マーケットで高すぎるスパイス入りワインを買わなくて済む。それより自宅で、女友達とゆったり飲む方がいい」

ジョティさんはシーク教徒でクリスマスは祝わないものの、「この季節と、この時期の心が大好き」だと話す。

「クリスマス当日には、『ラブ・アクチュアリー』みたいなクリスマス映画をつけても平気。自分はすごくロマンチックなので、ああいう映画を見ても悲しくならない」

「『可愛いな』って思うだけ。ああいう愛情を今まさに経験している人もいるのは分かるけど、いつか自分も経験するって分かっているから」

ハナさんも同じ意見だ。「クリスマス映画みたいな恋愛を実際に経験したことがないので、素敵なお話を見ていると、今でも温かい気持ちになる」という。

それに対してダニエルさんは、静かにゆったりと過ごすだけで満足だと話す。

「自分だけで十分。誰にも邪魔されないで自分1人で『ラブ・アクチュアリー』を見て、それで十分楽しいから」

新年には新しい恋人?

シングルでいることをあまり前向きに捉えられない人は、12月中にデートするのはやめて、新年まで待つ方がいいと、恋愛コーチのジョー・バーネットさんは言う。

自分も今は独身だというジョーさんは、「1月は新しい出会いにうってつけ」だと話す。

「新しいことが始まる時期で、前向きな気持ちになっている人が多い。年末に向かう時期だと、くたびれている人が多いし、残念なことにクリスマスに別れてシングルになる人も大勢いる。なので、新年の方が出会いのチャンスがたくさんある」

自分にぴったりのパートナーと出会うには、何より「出かける」のが一番だとジョーさんはアドバイスする。

「デート・アプリは本当にたくさんあるけれども、スピードデートやパーティーに出かけていく方がお勧めです。実際に大勢と面と向かって会う方がいい」

しかし、オンラインの出会いの方が好みだと言う人には、「アプリをひとつかふたつ選んで、じっくり待つこと。登録してすぐに出会いがあるわけではないので」とジョーさんは言う。

ということで、いまシングルな人は少なくとも1月までは、ジングル・ベルならぬシングル・ベル(……すみません)でいた方がいいようだ。

(英語記事 Why like Emma Watson, we're happy to be single at Christmas