籠池佳茂
(青林堂『籠池家を囲むこんな人たち』より)

 森友学園問題とは何だったのかということについて考えてみると森友学園問題の本質は、左翼、右翼を問わずある程度分析できる段階にあると思います。そして、この問題の外形的な動きを保守革新というように分けないで考えれば、政党間での動きという見方もできます。

 たとえば、今回の問題は大阪の事案であり、豊中市の市議会議員である木村真(きむら・まこと)議員が、財務省を告訴したことが事の発端です。しかし、これは単なる一つのシグナルで、実は森友学園がやろうとしていた教育内容というのが、彼らにすると受け入れ難いものであったというところに、本来の発端があると思うのです。

 そしてもう一つが、なぜ一度受けた認可を取り下げたのかということです。森友学園が行っていた教育方針を大阪で一番支持していたのは、紛れもなく維新なのです。その維新の存在があるからこそ、大阪府での認可の規制が緩和されたのです。

 この点に関しては橋下徹さん(大阪維新の会法律顧問)も認めています。そして、認可したにもかかわらず、なぜあの事件の時に、それこそ一銭の得にもならない認可の取り下げを森友学園側がすることになったのかということです。これは明らかに不自然な行動です。この点に関して、保守、リベラルを問わずに俯瞰(ふかん)すると、そこにはある背景があり、認可を取り下げたという事が見えてきます。

 罪を認めるべきところは認めます。教育方針については多少の誤解があったと思います。私が思うには、教育方針が物議の原因だったとすれば、それをどのように考えるかです。たとえば、左派には左派を教育する場があるように、保守にも保守としての教育をする場があってもよいと思うのです。

 現在の父と母は、実は洗脳されたような状態にあるということです。もし問題があるとすれば、保守的な教育方針に対して否定的であった人たちに取り込まれているということです。そして、両親を自分たちの意のままにしている筆頭が、当時記者として私たちの前に登場した菅野完(すがの・たもつ)であり、この問題を考える上で重要なキーパーソンといえます。
籠池泰典氏を単独インタビューし、報道陣に囲まれるノンフィクション作家でジャーナリストの菅野完氏=2017年3月、東京都港区(宮崎瑞穂撮影)
籠池泰典氏を単独インタビューし、報道陣に囲まれるノンフィクション作家でジャーナリストの菅野完氏=2017年3月、東京都港区(宮崎瑞穂撮影)
 彼は、ジャーナリストやメディア、特定野党勢力とその支持者たちも含めて、全てと連携しています。そして、彼は籠池泰典を表に出し、安倍総理と対峙させるという構図を作っているのです。父の泰典は、要するに安倍政権の弱体化を謀るための駒として利用されているのです。

■騒動を利用しようとする輩がいる。むしろ右の方が多い

 2月9日の朝日新聞の報道以後、それまで一生懸命にやってきた父や母は、マスコミによって一方的に叩かれていました。両親も私も、家の前を取り囲むメディアスクラムから逃れたいという一心でした。菅野完は、そのような状況での私に接触してきたのです。

 平成29年(2017)3月10日に記者会見を行い、その会見場に彼は来ていました。冒頭の質疑応答で質問したのが彼だったのです。以下のようなやり取りでした。

佳茂 いま質問されている方ですけど。
菅野 フリーの菅野と申します。
籠池 菅野? あ、菅野さんかー。あなたが菅野さんかー。あなたちょっと悪いんじゃないの〜、ほんとに。いまメガネかけてるけど。
菅野 ぼくずっとメガネかけてますけど。
(中略)
記者 理事長、退任はいつをお考えなんですか。
籠池 まだ考えてないです。
菅野 あれ、さっき辞めるいうてはった。
籠池 いやいや、違う。あんたはなんでそんな畳みかけ方するのかな。
菅野 よっぽど僕のこと嫌いに……
佳茂 まあまあ。
菅野 さっきというてることが違うやないですか。

 会見では、冒頭で会社名と名前を言うとき、「フリーの菅野です」と言っていました。これはジャーナリストですよね、著述家ではないですよね。彼は著述家であり活動家でありジャーナリストであり、その時その場で臨機応変に肩書きを変える、そうした一面があります。確かに、あの時は「フリーの菅野です」と言っていました。それが最初です。