2020年01月01日 15:30 公開

深刻な森林火災の続くオーストラリアでは、年末年始にかけても沿岸部を中心に多くの家屋が焼失している。東部ヴィクトリア州では少なくとも43軒、ニューサウスウェールズ州では176軒が破壊された。同州では、ここ数日で5人が亡くなった。

ヴィクトリア州マラクータでは昨年12月31日に、火災が市街地を囲んだため、逃げられなくなった住民や観光客数千人が海岸へと避難した。

この火災は現在、勢いが弱まっており、1月1日には主要道路が2時間のみ通り抜け可能となった。ヴィクトリア州では、45件の森林火災警告が出されている。

ニューサウスウェールズ州では、元日も112件の森林火災が確認されている。地方消防局によると、今回の山火事シーズンで計916軒の家屋が全焼、363軒が半焼の被害を受けた。一方、8159軒が守られた。

オーストラリアでは、今季に合わせて15人が森林火災の犠牲となっている。

オーストラリア政府は31日、両州の緊急サービスに軍用機やヘリ、軍用艇などを供給すると発表。

すでに水陸両用艇がシドニーを出発し、27日までに両州で山火事の被害にあっている沿岸部に到着しているという。

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マラクータは今週、最も大きな被害に見舞われた。1日時点で火災の峠は越えたものの、多くの住民が家を離れ、避難先の車や屋外に置いたデッキチェア、あるいは映画館などで夜を明かした。

住民のアリソン・マリオンさんが撮影した、11歳の息子フィンさんがモーターボートで家族を避難させている写真は、ソーシャルメディアで注目を集めた。

アリソンさんは豪ABCニュースの取材に対し、「フィンがボートを操縦し、もうひとりの息子が犬の面倒を見ていた。2人のことを誇りに思う」と述べた。

食糧不足も

ヴィクトリア州のアンドリュー・クリスプ危機管理担当長官は、メルボルンから「大型荷船」がマラクータに食料や飲料水、燃料3万リットルなどを届けていると発表した。

マラクータから内陸に80キロほどにあるキャン・リヴァーの町でも、食糧備蓄が不足しつつあると報じられている。

ニューサウスウェールズ州のユラドゥラでは、住民がスーパーマーケットに列を作っている。また、火災によって電話回線が切断されてしまったため、公衆電話に並ぶ人たちもみられた

(英語記事 More than 200 homes burn down in latest bushfires