2020年01月07日 11:13 公開

金融商品取引法違反などの罪で起訴され、保釈中だった日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告(65)が密出国しレバノンに渡った問題で、日本政府がレバノン政府に対し身柄引き渡しの圧力を強めている。

菅義偉官房長官は6日、民放番組に出演し、国際刑事警察機構(ICPO、インターポール)にゴーン被告の国際手配を要請したと説明。身柄引き渡しに「さまざまな外交的な手段を行使したい」考えを示した。

レバノンは通常、国民の引き渡しはしていないが、日本政府は引き渡しの要求を行えると主張している。

NHKなどの報道によると、ゴーン被告は昨年12月29日に自宅を出て、新幹線で大阪に向かった。

その後、大型の音楽機材ケースに入り、関西国際空港からトルコ・イスタンブール行きのプライベートジェットで日本を離れたと報じられている。

自宅を1人で離れ

ゴーン被告は2018年11月に最初に逮捕された。2019年4月に保釈されたものの、妻のキャロル氏に会うことが許されていなかった。

日本の報道によると、ゴーン被告は29日午後2時半ごろに自宅から一人で出てきた。監視カメラでは、被告が都内のホテルで2人の男性と合流した後、品川駅から大阪へ向かったことが確認できる。

大阪では、3人で関西国際空港近くのホテルに宿泊。その後、ゴーン被告がホテルから離れた様子は見られなかった一方、他の2人の男性が大きな箱2つと共にホテルを出るのが監視カメラに記録されていた。

米紙ウォールストリート・ジャーナルは、ゴーン被告は、底に空気穴を空けた音楽機材用のケースに入って飛行機に乗せられたと報じた。また、この荷物は関西国際空港で保安検査を受けなかったという。

レバノン国籍を持つゴーン被告は30日、妻のキャロル氏が待つレバノン・ベイルートに到着した。

「不正な手段」

日本の法務省は、ゴーン被告が出国した記録はないとしている。

森雅子法相は6日に開いた記者会見で、「不正な手段を用いて不法に出国したものと考えられる」と説明した。

「出国時の手続きについて、出入国在留管理庁に対し、いっそうの厳格化を図るように指示した」と述べた。

日本を離れて以来、ゴーン被告はメディアの取材に応じていないが、8日に開かれる記者会見で沈黙を破るとみられている。

昨年の大みそかに発表した声明でゴーン被告は、正義から逃げたのではなく「不公平と政治的迫害から逃げた」と説明した。

今月2日には、キャロル氏が逃亡計画に深く関わっていたとするメディアの憶測について、「不正確で虚偽」だとした上で、「自分が単独で日本出国の準備をした」と述べている。

(英語記事 Japan presses for Ghosn's extradition from Lebanon