2020年01月08日 15:22 公開

米ハリウッドの映画プロデューサー、ハーヴィー・ワインスティーン被告(67)の性的暴行疑惑をめぐる刑事裁判がニューヨークで始まり、公判2日目の7日には、法廷内で携帯電話を使用した被告に対し、裁判官が「残りの人生を刑務所で過ごしたいのか」などと怒りをあらわにする一幕があった。

現在保釈中のワインスティーン被告は、強姦罪や性的暴行罪など計5件の罪状に問われている。 有罪となれば、終身刑となる可能性もある。

法廷内で携帯電話を使用

地元メディアによると、ワインスティーン被告は7日、法廷内で携帯電話2機を使用しているところを見つかった。被告は、前日も法廷内での携帯使用について、ジェイムズ・バーク裁判長から注意さればかりだった。

バーク裁判長は7日、「携帯電話でテキストメッセージをしたり、裁判所命令に違反したりして、それを理由に残りの人生を刑務所で過ごす羽目になりたいのか? 本当にそれが望みなのか?」と述べた。その上で判事はワインスティーン被告に対し、この質問には答えないよう指示した。

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ワインスティーン被告をめぐっては、2013年に女性をホテルの一室で強姦した疑いや、2006年に自分のアパート内で別の女性を性的暴行した疑いがもたれている。

同被告は合意の伴わない性行為は一切なかったとして無罪を主張している。

バーク裁判長は7日、「携帯電話や電子端末をめぐる違反がこれほど相次いでいるなか、(被告が)それをここに持ち込んだりしたら、持っているだけでどうなると私は忠告しましたよね。何と言いましたっけ?」と問いただした。

この激しいやりとりの後、ワインスティーン被告の弁護人は、「再勾留すると言っていたと思います」と答えた。

「謝罪ではなく法令順守を」

ジョーン・イルージ主任検事は、バーク裁判官に対し、ワインスティーン被告の保釈取り消しを求めた。500万ドル(約5億4100万円)の保釈保証金を支払い保釈されている同被告は、GPS追跡装置の着用を義務付けられている。

イルージ主任検事は、「被告がどこかのタイミングで、自分に不利な証拠が圧倒的だと気づき」、逃走しようとする「重大な危険がある」と述べた。

バーク裁判長は最終的にワインスティーン被告の保釈取り消しを拒否したものの、被告の法廷内の振る舞いについてこれ以上警告はしないと述べた。

「謝罪はいらない。決まりを守ってもらいたい」

ニューヨークでの裁判とは別に、ロサンゼルス郡検察は6日、強姦と性的暴行容疑でワインスティーン被告を訴追した。

被告の弁護人、アーサー・エイダラ氏は、ロサンゼルスでの容疑が広く報道されたことで、ニューヨークでの裁判の陪審団はもはや中立公平ではなくなってしまったと主張し、陪審員の選定手続きの延長を求めた。

エイダラ弁護士は6日の朝刊の束を手に、「検察にとって、まるでクリスマスの朝のような朗報だ。(中略)被告の名誉があちこちで傷つけられている日に、陪審員を選ばなくてはならない。検察へのプレゼントのようなものだ」と述べた。

しかし裁判長は、弁護団の求めを退けた。

陪審団の選定後、ニューヨークでの実質的な審理は約2週間後に始まる見通し。

(英語記事 Harvey Weinstein rebuked for using phone in court