2020年01月14日 11:56 公開

アメリカの財務省は13日、中国を「為替操作国」とした指定を解除した。貿易戦争状態にある両国は、関係改善を目指し、近く通商協議を予定している。

アメリカは、中国との通商上の緊張が最も高まった昨年8月に、同国を為替操作国に指定していた。

アメリカは解除の理由について、中国が自国通貨を切り下げて、中国製品を外国で安く販売する操作を控えることに合意したためと説明した。

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米中両国は今週、この「第1段階」の合意に署名すると見込まれている。

両国は2018年以降、関税の引き上げ合戦を続けており、合意によって事態の好転を狙っている。

「中国は約束をした」

この日、スティーヴン・ムニューシン米財務長官は、「中国は競争的な通貨切り下げを控え、透明性と説明責任を増すと、強制力のある約束をした」と述べた。

ドナルド・トランプ米大統領はこれまで繰り返し、中国は人民元安を容認していると批判してきた。

しかしアメリカは13日、中国との貿易戦争が最も激しかった昨年8月以降、人民元は上昇していると説明。

ムニューシン氏は、「財務省は今回、中国を今後も為替操作国と指定すべきではないと決定した」と表明した。

IMFは中国を支持

米中の貿易をめぐっては、アメリカが昨年8月に中国を為替操作国に指定し、トランプ氏が中国からの3000億ドル相当の輸入品に10%の関税を課すと表明。これに対し中国は、報復を表明していた。

中国は当時、通貨安は市場の動きによるものだと主張。アメリカとの貿易戦争の悪化が、投資家の懸念を招いているとしていた。

国際通貨基金(IMF)もこの見方を支持。人民元は正当な価値にあるとしていた。

1994年以来の指定

アメリカは「為替操作」を、「国際貿易で不正に優位」に立つことを目的とした、対米ドル為替レートへの、国による影響力の行使と定義している。

トランプ氏は2016年大統領選で、アメリカの製造業の落ち込みは中国が原因だと主張。中国を為替操作国に指定すると約束していた。

大統領就任後はその姿勢に軟化が見られ、財務省も指定を実施してこなかった。

しかしその後、ムニューシン氏はトランプ氏から指定への圧力を受けたとされ、1994年以来となる為替操作国の指定を中国に適用した。

(英語記事 US reverses China 'currency manipulator' label