2020年01月22日 8:43 公開

アメリカの疾病対策センター(CDC)は21日、新型コロナウイルスの感染症例を国内で初めて確認したと発表した。中国からワシントン州シアトルに帰国した30代男性が感染していたという。中国・武漢市から感染が拡大している同ウイルスの感染者が確認されるのは、中国、韓国、日本、タイに続き5カ国目。これまでに中国で6人が死亡している。

CDCによると、シアトル在住の男性は今月15日に武漢から帰国した。

「患者はワシントン州の医療施設を自ら訪れ、そこで治療を受けた」とCDCは説明。「患者の渡航歴と症状から、医療従事者は新型コロナウイルスの感染を疑った」ため、検体を検査したところ、20日に感染が確認されたという。

北朝鮮は観光客の入国一時停止か

北朝鮮への観光旅行を主催する複数の旅行会社によると、北朝鮮はコロナウイルスを警戒して、外国人観光客の受け入れを一時的に停止した。

中国を拠点とする旅行代理店「ヤング・パイオニア・ツアーズ」は、北朝鮮が念のための予防措置として、一時的に外国人観光客の受け入れを中止することになったと発表した。

中国の旅行会社「高麗ツアーズ」も、「観光客の入国が制限されるかもしれない」とツイートした。

専門家の間では以前から、国際社会による経済制裁が北朝鮮の医療体制に打撃を与えており、医薬品が不足していると懸念する声が上がっている。

アメリカのキー・B・パク医師は昨年11月、米紙USAトゥデイで、北朝鮮の医師たちがカテーテルやメス、医療用手袋などを「丁寧に洗浄・消毒し、もう使えなくなるまで繰り返し再利用する」様子を目にしたと書いている。

中国の死者6人に

中国・武漢市の市長は21日、新型ウイルスによる肺炎が原因で新たに2人が死亡し、死者の数が計6人となったことを明らかにした。また中国当局は20日、新型ウイルスがヒトからヒトへ感染すると初めて認めている。

中国の感染者数は291人に達した。ほとんどは人口1100万人の武漢で発生しているが、北京や上海でも症例が確認されている。武漢では鮮魚市場関係者の発症が多く、発生源との関係が注目されている。

このほかアメリカの男性のほか、タイで2人、日本で1人、韓国で1人、台湾で1人の感染がそれぞれ確認された。いずれも、武漢から入国・帰国して間もない人だという。

こうした事態を受けて、日本やオーストラリア、シンガポール、台湾などの入国管理当局は、武漢からの渡航者の空港検疫を強化している。米当局もすでに、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ニューヨークの空港で同様に検疫強化を発表しており、さらに今週に入りシカゴとアトランタでも同様の措置をとると明らかにした。

オーストラリアでは、武漢を訪れていた男性が隔離され、検査を受けている。

世界保健機関(WHO)は感染防止のため、生きた動物との「無防備」な接触を避け、肉や卵は十分に加熱調理し、風邪やインフルエンザのような症状を示している人との接触を避けるよう呼びかけている。

感染の兆候としては、発熱のほか、せき、息切れ、呼吸困難など呼吸器系の症状が挙げられる。

(英語記事 New China virus: US announces first case