2020年01月27日 12:08 公開

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の叔母の金慶喜(キム・ギョンヒ)氏が、夫の張成沢(チャン・ソンテク)元国防副委員長が2013年に処刑されて以降、初めて公の場で姿が確認された。

国営朝鮮中央通信(KCNA)が26日、旧正月を祝う金慶喜氏の写真を公表した。

金慶喜氏は、北朝鮮を建国した故金日成(キム・イルソン)主席の娘で、故金正日(キム・ジョンイル)総書記の妹。

夫の張成沢元国防副委員長は、国家転覆を図ったとして、2013年に金正恩氏によって処刑された。

殺されたとの見方も

公表された写真は、平壌の混雑した劇場内で、金慶喜氏が金正恩氏と妻・李雪主(リ・ソルジュ)夫人と並んで席に座っている様子が写っている。出席者の高官リストにも、金慶喜氏の名前が記されている。

孤立状態にある北朝鮮の動きを追っているNKニュースのオリヴァー・ホサム編集長は、金慶喜氏の姿が再び確認されたのは驚きだと話した。

「北朝鮮の動向を注視している多くの人は、金慶喜氏は夫の氏の直後に国外追放されたか、殺された可能性すらあると考えていた」と、ホサム氏はロイター通信に語った。

復権を暗示か

金慶喜氏が金正恩氏と並んで座っていたことは、金慶喜氏がアドバイザー役などとして、大きな影響力を得た(または回復した)可能性を示していると、ホサム氏は説明する。

ホサム氏はまた、「今回のことは、北朝鮮がいかに奇妙で残忍かを再認識させる。金慶喜氏はいろいろありながらも、夫の処刑を命じた男のそばに座っているのだから」と話した。

夫は処刑

金慶喜氏と夫の張成沢元国防副委員長は、金正恩氏が2011年に父親の後継として北朝鮮の最高指導者に就任した時期に、国家の中枢メンバーだった。張成沢元国防副委員長は、政権の移行期間において、金正恩氏の助言者の1人だったとみられていた。

しかし、新体制になって2年後、張成沢元国防副委員長が会合の場から衛兵に連れ出されるという、劇的な出来事が起きた。当局は、元国防副委員長が国家転覆を図っていたことを自白し、直ちに処刑されたと発表した。

北朝鮮の動向を追っている人の多くは、金正恩氏が張成沢元国防副委員長を脅威に感じ、粛清の対象の1人として殺した可能性があるとみている。

(英語記事 Kim Jong-un's aunt reappears after six years