2020年01月30日 16:41 公開

デンマークの新聞が、中国国旗の5つの金色の星を新型コロナウイルスに描き換えた風刺漫画を掲載した。中国は謝罪を要求したが、新聞社は突っぱねている。

漫画はデンマーク紙ユランズ・ポステンが27日に掲載した。

デンマークの中国大使館は、「中国への侮辱だ」と反発。同紙と漫画家ニールス・ボー・ボイスン氏について、「中国の人々に公式に謝罪する」必要があるとした。

ユランズ・ポステンは2005年には預言者ムハンマドの漫画を掲載し、多くのイスラム教徒の怒りを買った。

ツイッターで応酬

今回のコロナウイルスの漫画をめぐる騒動は、ソーシャルメディアで拡大した。

ツイッターでは、デンマーク人が次々とユランズ・ポステンを擁護。これに対して中国の人々は、第2次世界大戦でデンマークがナチス・ドイツに降伏したことを想起させる投稿を拡散させた。ツイートでは、デンマークは降伏まで4時間もかからなかったとしている。

デンマークのメテ・フレデリクセン首相は28日、「デンマークには表現の自由がある。それに描く自由も含まれる」と、中国に念を押した。

デンマークの他の政治家たちも、新聞が今回のような漫画を掲載する権利を擁護した。

「あざ笑う意図はない」

中国湖北省の武漢で発生した新型ウイルスによる危機では、死者が170人に上っている(1月30日現在)。

ユランズ・ポステンのヤコブ・ニブロエ編集長は、同紙に中国の状況を嘲笑する意図はないと主張した。

「悪いと思わないことについて謝ることはできない。相手を貶めたり、あざ笑ったりする意図はまったくないし、今回の漫画もそうだとは思わない。私が見る限り、これは文化的理解の形式の違いだ」

預言者ムハンマドの漫画は2005年、イスラム圏で激しい怒りを引き起こした。数カ国のデンマーク大使館が襲われ、アラブ諸国はデンマーク製品をボイコットした。

(英語記事 Coronavirus: Denmark in cartoon bust-up with China