2020年01月30日 18:21 公開

BBCは29日、報道部門で450人規模の雇用削減をすると発表した。2022年までに達成を目指す8000万ポンド(約114億円)節約計画ためとしている。

雇用削減は、BBC2「ニュースナイト」、BBCラジオ5ライブ、BBCワールド・サービス「ワールド・アップデート」など多くの番組に影響が及ぶ。

BBCニュースのフラン・アンズワース局長は、従来の放送からデジタルへの移行が必要だと述べた。

しかし、放送業界の労働組合ベクトゥは今回の削減について、従業員に「結果を求めるさらなる圧力となる」としている。


今回の雇用削減は、以前に発表されたBBC2の番組「ヴィクトリア・ダービシャー」の打ち切りも含まれる。

BBCニュースは現在、約6000人(うち1700人はイギリス国外)を雇用している。今回の削減により、年間予算は約4億8000万ポンド(約680億円)になる見込み。

アンズワース氏は、「BBCは視聴者の利用方法の変化に対応しなくてはならない」と述べた。

「今後10年間でBBCニュースを再編し、相当な金額を節約できるようにする必要がある。私たちは従来のリニア放送に資源を充て過ぎで、デジタルに十分に費やしていない」

話題中心に再編へ

BBCは2016年、8億ポンドの節約が必要だと発表。うち8000万ポンドは報道部門で達成するとした。

その後4年間で実現した節約は、ほぼ半分の4000万ポンド強にとどまっている。

残りの節約の大部分は、報道部門で「話題中心」方式を採用し、再編することで実行する予定だ。この方式では、ひとつの報道内容を今までより複数の番組や媒体で発信していく。

BBCはこれにより、同じ話題に複数の番組が人員や予算を費やす重複が避けられるとしている。

しかし今回の削減により、取り上げる話題の総数や、「ニュースナイト」のルポルタージュ製作本数が減ることを意味する。

司会者についても見直し

BBCは、どのポストが削減対象になるかなどの追加情報は初夏に発表するとした。

アンズワース氏はまた、BBCニュースのキャスターの人数や働き方も見直すと述べた。

さらに、「ヴィクトリア・ダービシャー」と「ワールド・アップデート」は打ち切るが、それ以外の番組をそっくり終わらせることはまずないと話した。

経費の節約は、取り上げる話題の編成立案や承認の作業を集約化することによって実現する予定。このため、仕事の消滅はBBCニュースの各部門で発生するとみられる。

ただウェブ部門は、完全でないにしろ大部分、雇用が守られる見通しだ。BBCニュースのアプリの新バージョン発表など、BBCがデジタル関連にいっそうの投資を予定しているためだ。

450人の雇用削減には、昨年末に発表された、BBCワールド・サービスの50のポスト削減が含まれている。


今回の発表を受け、ヴィクトリア・ダービシャー氏はツイッターで、自身の番組が打ち切りとなった理由を疑問視した。

ダービシャー氏は、番組の視聴率が低かったとするジャーナリストの指摘に応え、「私たちはリニアテレビの視聴者を増やせとは1度も言われなかった。1度も」とツイートした。

そして、「私たちはデジタルの視聴者を増やすよう言われた。そのとおり増やした」と付け加えた。

労働組合からは、「これらの悪影響を及ぼす削減はBBCの存在を脅かす」、「従業員にさらなるプレッシャーをかける」などの声が出ている。

(英語記事 BBC News announces 450 job cuts