2020年02月10日 13:27 公開

英ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)のニューヨーク発ロンドン着便が9日、音速の壁を超えずに飛行した旅客機としては史上最短時間で、大西洋を横断した。暴風雨「キアラ」によるジェット気流が追い風となった。

ニューヨークを出発したBAのボーイング747-436型機はこの日、予定よりも80分早い、飛行時間4時間56分でロンドン・ヒースロー空港に到着した。ジェット気流に乗り、最大時速1327キロで大西洋を横断したという。

旅客機の運航情報サイト「フライトレーダー24」によると、これまでの最短記録はノルウェー・エアシャトルの5時間13分。

ただし、航行時間を完全に記録したデータベースは入手できないため、BBCではこの記録を独自には確認できなかった。

「安全性を優先」

元BAの操縦士で航空コンサルタントのアリスター・ロ-ゼンシェイン氏は、同便は「並外れたスピード」に達していたと説明する。

「操縦士はジェット気流の真ん中に飛行機を持っていったのだろう。この時期のジェット気流は非常に強い」

「こうしたジェット気流内では揺れが非常に激しくなる可能性があるが、スムーズに航行できる場合もある」

BBC天気によると、9日朝のジェット気流は最大時速418キロに達していた。

BA便は音速よりも早い速度で航行していたものの、強風の助けを借りていたため音速の壁を超えることはなかった。

この強風によって、飛行機は時速1289キロよりも遅い速度で航行していた。

ローゼンシェイン氏によると、現代の旅客機は通常、音速のおよそ85%の速度で運航している。

BAは声明で、「我々は常にスピードの記録より安全性を優先している」と説明。

「今回は高度な訓練を受けた操縦士が、気象条件を最大限に生かし、乗客をロンドンに予定よりも早く到着させることができた」と述べている。

旅客機による大西洋横断の最速記録は1996年、BAが運航していたコンコルドが2時間52分59秒でニューヨーク・ロンドン間を飛行している。この時、コンコルドは最大時速2172キロメートルを記録した。

(英語記事 Storm helps plane beat transatlantic flight record