2020年02月12日 13:21 公開

タイ政府は11日、新型コロナウイルスの感染が疑われるとして、クルーズ船「ウェスターダム」の入港を拒否した。ウェスターダムはこれまでに寄港予定だった日本と台湾のほか、グアムやフィリピンでも入港を拒否されている。

乗客1450人を乗せたウェスターダムは13日にバンコクの港に入る予定だったが、タイ政府はこの日、入港申請を「却下」したと発表した。一方で、船への「燃料や医薬品、食料の供給は喜んで援助する」としている。

同船を保有しているホーランド・アメリカは、船内に新型ウイルスに感染している人が「いると信じる理由はどこにもない」としている。

また、ウェスターダムは隔離状態にあるわけではないと強調し、事態の解決に向け「積極的に動いている」と発表した。

「乗客やその家族によって混乱する事態だと認識している。彼らの忍耐に感謝している」

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ウェスターダムは2月1日に香港を出発し、台湾と日本を14日間でめぐる予定だった。最終目的地は横浜港だったが、同港はすでにウェスターダムの入港を拒否した。

11日時点でウェスターダムは、ヴェトナムの南方約96キロの沖合いを航行している。

乗客の一人AJさんはツイッターで、「ホーランド・アメリカからの、13日に下船できないという確定情報を待っている。乗客はみんな、下船できないという記事を回し読みしているけど、ホーランド・アメリカからの案内はない。3回目の飛行機変更まであと1時間もないのに」と苛立ちを表した。

他の乗客からも、帰路に着くための航空便をキャンセルするのに必要な案内が足りていないと批判が出ている。

一方で、船内の食事やエンターテインメントを最大限に活用しようと励ましあう乗客もいる。

これまでに4万人以上がこのウイルスに感染し1000人以上が亡くなったが、そのほとんどは中国国内だ。中国以外では24カ国で319人の感染が確認され、2人が死亡している。

WHOは11日、新型ウイルスによる病気を「COVID-19」と名付け、各国に感染の拡大防止を呼びかけている。

横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」では135人の感染が確認され、乗客約3700人が船内で隔離状態に置かれている。

香港に停泊していた「ワールド・ドリーム」でも、1月に乗船していた3人が新型ウイルスに感染していたとして隔離措置が行われていた。しかし、乗客乗員約3600人の検査結果が陰性だったとして、9日に下船が許可された

(英語記事 Coronavirus: Another cruise ship barred from ports