2020年02月17日 10:18 公開

スキー場の雪不足はフランスでも深刻だ。世界的なスキーリゾートが閉鎖の危険性に直面し、ヘリコプターで雪を運ぶ作戦を開始した。

ピレネー山脈にあるルション=シューペルバネールでは14、15両日、標高の高い山から約50トンの雪をヘリで運搬。初級者と子ども向けコースの斜面に投下した。

ピレネー地方ではこのところ気温が10度を超えており、スキー場から雪がなくなっている。


複数の気象専門家は、気候変動の影響で冬でも気温が温暖で雪が不足する現象が散見されると指摘する。

ルション=シューペルバネールがある地元自治体の議会は、同リゾートの営業を続けるため、5000ユーロ(約60万円)以上をかけて雪を運ぶことを決めた。

ヘリで運搬する様子は、ツイッターに投稿された動画で見ることができる。

https://twitter.com/hugoclement/status/1228694569497350149


議会の幹部は、価値ある投資だとして、こう述べた。

「スキー場全体を雪で覆うことはできないが、これをやらないとスキー場の大部分を閉鎖しなければならなくなる。今はちょうど休暇で、初心者やスキースクールで最もにぎわう時期だ」

フランスでは2月と3月の学校の休み期間が、スキーリゾートにとって通常、1年で最も忙しい時期となる。

議会幹部は、このリゾートが営業を続けることで、リフト係員やスキー講師、子どもの面倒をみるスタッフなど、80人近い関連労働者の仕事が守られることになると説明する。

批判の声も

一方、環境保護団体からは、雪の運搬を批判する声が出ている。

ヨーロッパ・エコロジー・緑の党のバスティアン・ホ氏は、「地球温暖化に適合する代わりに、問題を二重にしてしまっている。多くのエネルギーを消費し、地球温暖化に大きく貢献し、付け加えるなら、旅費を払えるエリートたちのためにしかなっていない。倒錯している」と、フランスのテレビ局に語った。


ピレネー地方の多くのスキーリゾートも、雪不足と訪問客の減少に悩まされている。

ル・ムールティは今月、シーズン真っただ中で一時的に閉鎖を強いられ、地元経済に影響を及ぼしている。

季節外れの暖かさは、標高が比較的低いスキーリゾートの雪を解かし続けている。フランスの気象予報当局によると、今年1月は同国にとって、1900年以降で最も温暖な1月だった。

(英語記事 French ski resort flies in snow for bare slopes