今回は6年前と異なり、日本経済が景気後退局面で行われた増税であった。そのため、前記のように「総需要全面ダウン」の状況だ。

 それに加え、新型コロナウイルスの不確実性が加わる。日本経済はいまや本格的な雇用悪化の可能性に直面しており、早急な経済対策が必要だ。

 だが、週明けの国会は大半の野党による「桜を見る会」の政治ショーであった。立憲民主党の議員らが、ANAインターコンチネンタルホテル東京からの書面回答を元にして、安倍首相を追及していた。新型コロナウイルスや経済問題はほぼ二の次である。

 一応、野党側の主張をまとめておくと、ANAインターコンチネンタルホテル東京に文書で問い合わせしたところ、過去7年間のうち、同ホテルで桜を見る会の前夜祭を3回開催し、首相後援会が主催したという。それを前提に、立憲民主党の辻元清美議員は「宴会やパーティーで、見積もりや明細、請求書を発行しなかったケースがあるか」とのホテル側に質問したという。

 ホテル側の答えは「1件もない」というものだったらしい。政治家にこの点について特別な配慮をするかとの質問にもノーと回答したという。

 これに対し、首相側の答えは「安倍事務所がホテル側に問い合わせたところ、広報が辻元議員にあくまで一般論として答えた。個別の案件は営業秘密で回答してない」というものだった。今回の事例は、ホテルニューオータニのケースと全く同じである。詳細については、この論説を参照されたい。

衆院予算委で質問する立憲民主党の辻元清美氏=2020年2月17日午前
衆院予算委で質問する
立憲民主党の辻元清美氏=2020年2月17日午前
 もちろん、反安倍の人たちはこの回答で満足していない。ホテル側に政治的圧力があったとか、忖度しているなどという意見が、相変わらずインターネット上などで見受けられる。ANAインターコンチネンタルホテル東京もとんだ災難だろう。

 だがもっと災難なのは国民全員だ。日本経済を一刻も早く立て直すためには、「桜を見る会」問題の追及よりも、安倍首相に楽観的な経済見通しの修正を迫ることが求められる。