2020年02月19日 10:48 公開

イギリスの全国都市一般労組(GMB)は18日、米アマゾンの国内倉庫で働く労働者数百人が、重傷を負ったり事故を間一髪で逃れたりしていると発表した。

GMBの報告では、昨年だけで240人の組合員がニアミスや重傷の報告を衛生安全局(HSE)に提出。過去3年までさかのぼると、その数は622人に上るという。

あるケースでは、ロンドンの倉庫で働いていた従業員が頭をけがし、意識を失うだけでなく、呼吸停止に陥ったという。またマンチェスターでは、従業員がゲートに手を挟まれ、骨折した。

GMBの批判に対しアマゾンは、「間違った印象」を与えようとしていると述べている。

アマゾンは現在イギリスで、従業員の満足度を取り上げた広告を打っている。

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GMBは今回、2000年情報自由法に基づいた申請で、負傷者の情報を入手した。

ここでいう「負傷者」には、負傷によって通常業務を少なくとも7日間止めなくてはならなかった人や、骨折、指などの切断、圧力による損傷、皮ふの損傷、やけどなど、対象となる負傷一覧に該当する人が含まれる。

それによると、HSEへの被害報告は毎年増えており、2017年には152件だったが、2019年には240人となった。ただし、イギリスではアマゾンの倉庫が2015年の10カ所から現在は22カ所に増えている。

GMBのミック・リックス氏は、「アマゾンは何百万ポンドもの大金を宣伝活動に費やし、倉庫が素晴らしい職場だと主張している。しかしこれが事実で、状況は悪化している」と指摘した。

「何百人ものアマゾン従業員が負傷し、緊急の医療措置を必要としている。労働環境は地獄のようだ。我々は繰り返し繰り返し、労働者の安全を改善するようアマゾンと協議をしようとしてきた。しかし、もうたくさんだ。もはや、議会での喚問の段階に来ている」

GMBと労働組合会議(TUC)は昨年12月、最大野党・労働党の影の内閣と共にアマゾンのロンドンオフィス前で抗議活動を行った。この抗議で労組らは、アマゾンは本来、税金を数百万ポンド多く払うべきだと訴えた。一方アマゾンは、この主張は当たらないとしている。

アマゾンの広報担当者はGMBの発表について、「アマゾンは安全な職場だ。しかし批判者らはまたも、アマゾンで働くことがどういうことなのかについて間違ったイメージを持たせようとしている。彼らは同じセンセーショナルな疑惑を繰り返しているだけだ」と述べた。

「アマゾンは一般市民にも政治家も扉を開いている。実際、この現代的かつ革新的で、何よりも安全な職場環境を見たいという人はみんな歓迎する」

(英語記事 'Hundreds injured at Amazon UK warehouses'