2020年02月21日 12:56 公開

ドナルド・トランプ米大統領の盟友で、偽証罪などで有罪となったロジャー・ストーン被告(67)に対し、首都ワシントンの連邦地裁は20日、禁錮3年4カ月を言い渡した。裁判官は宣告の際、「嫌悪」を表明した。

ストーン被告は、トランプ氏が勝利した2016年大統領選におけるロシア介入に関して、下院情報委員会の調査の妨害や、ウィキリークスと接触を図ったことについての偽証、証人買収など7件の罪状で、昨年11月に有罪となった。

エイミー・バーマン・ジャクソン裁判官は、この日の刑の宣告の際、ストーン被告に脅されたと述べた。

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一方、トランプ氏は、ストーン被告は釈放されるべきだと訴えた。検察が先週、禁錮7~9年を求刑した際には、トランプ氏は「とてもひどくて不公平だ」とツイートしていた。

トランプ氏の側近がロシアの大統領選介入にからんで有罪となったのは、ストーン被告で6人目。

顔写真に照準線

ジャクソン裁判官は刑の言い渡しで、同裁判官に対する「脅しと恐怖を覚えさせる行為」に、ストーン被告が関わっていたと述べた。

ジャクソン裁判官は、ストーン被告が昨年、同氏の顔のわきに銃の照準線を配置した写真をソーシャルメディアに投稿したことに言及。同被告は「自分で何をしているのかはっきりわかっていた」と述べた。

これに対しストーン被告は、照準線はケルト十字だと思っていたと主張した。


ジャクソン裁判官は、「法の支配において許されるものではない」と発言。「裁判所が何もせず、『まったくロジャーらしい』と言うだけでは済まない」と述べた。

また、ストーン被告について、「大統領を守ったことで訴追されたのではなく、大統領のために悪事をごまかしたことで訴追された」と指摘。

「被告の挑戦的な態度に対する落胆と嫌悪は立場を超えるものだ」、「ストーン氏は中心部分において、注目を渇望し、向こう見ずに追い求める不安定な人だ」と述べた。

さらに、量刑の決定に政治は影響していないとし、「真実はいまも存在する。真実はいまも大事だ」と語った。

求刑めぐる「前代未門」

ストーン被告に対する量刑をめぐっては、検察の求刑についてトランプ氏が不満を表明すると、司法省はすぐに軽減を検討する考えを示した。

これを受け、事件を担当した検察官4人がそろって担当を降りた。うち1人は、連邦検察官を辞職する考えを明らかにした。

この日の法廷では、ジャクソン裁判官は司法省の介入について「前代未聞」と述べた。


ストーン被告は禁錮刑を終えた後、2年間の保護観察を受ける。また、罰金2万ドル(約224万円)と250時間の地域奉仕活動も言い渡された。

ストーン被告は、陪審が偏見をもっていたとして控訴する予定。

裁判官が控訴の扱いを決定するまでは、ストーン被告は刑務所に出頭する必要はない。

トランプ氏が擁護

ストーン被告はこの日の法廷で、発言を拒否した。弁護人のセス・ギンズバーグ氏は、禁錮刑には相当しないと主張していた。

一方、トランプ氏は遊説先のネヴァダ州ラスヴェガスで、ストーン被告を擁護した。

すぐに恩赦を与える意向は示さなかったが、「いつかの時点で決断する」と述べた。

また、「ロジャーの潔白が証明されることを強く望む。個人的には彼はひどく不公正な扱いを受けていると思うので、ぜひそうなってほしい」と発言。

「陪審員長の女性は完全に偏っていたと強く思う」、「彼女は反トランプ活動家だった」とも述べた。

量刑の言い渡し前には、トランプ氏はツイッターで、「CNNによると『ロジャー・ストーンは議会にうそをついたとされる』。なるほど、だが(※前連邦捜査局長官のジェイムズ)コーミー(彼も機密情報を漏らした。それに対しては、ねじれたヒラリー・クリントン以外はほぼ全員、長期間刑務所に入る)もそうだったし、アンディ・マケイブ(※前連邦捜査局副長官)もFBIにうそをついた! 公正だと?」と述べた。

https://twitter.com/realDonaldTrump/status/1230513001054097415


ストーン被告はどんな人物?

ストーン被告は1970年代から、共和党と協力して活動してきた。背中にはリチャード・ニクソン元大統領の入れ墨がある。

1990年代には、トランプ氏のカジノ経営を推進するロビー活動を展開。トランプ氏が2000年に大統領選に立候補した際には支援した。


米ネットフリックスのドキュメンタリー番組では、立候補が不成功に終わったトランプ氏に対し、改めて大統領選に挑戦するよう励ましたとされる。

(英語記事  'Disgusted' judge jails Trump ally Roger Stone