2020年02月28日 11:16 公開

世界各地の金融市場は27日から28日にかけて、6日連続で下落した。新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済に与える打撃を嫌う投資家による売り注文が相次いだ。

28日の東京株式市場はほぼ全面安で、日経平均の終値は前日比805円27銭(3.6 %)安の2万1142円96銭だった。午後の取引では一時、1000円以上の下げ幅をつけた。

米ニューヨーク株式市場では27日、ダウ工業株30種平均は前日終値比1190.95ドル(4.4%)安で、過去最大の下げ幅を記録、昨年8月中旬以来の安値で取引を終えた。S&P総合500種も4.4%下落。ハイテク株中心のナスダック総合指数は4.6%下げた。

これに先立ちロンドンでは、FTSE100種が3.5%下落した。

連日の続落により、欧米の主要指数は直近の高値から10%以上下落したことになり、いわゆる「調整局面」に入った。

中国で始まった新型コロナウイルスの急速な感染拡大により、世界各地で人やモノの移動が制限され、サプライチェーンに影響が出ているほか、感染者が増える一部の国では市民に不要不急の外出を控えるよう呼びかけるなど、消費への悪影響が続いている。

「恐怖と不安感が大きいと、市場は鋭く反応する。今は恐怖も不安もたくさんある時期だ」と、米金融サービス「Bankrate.com」の主任フィナンシャル・アナリスト、グレッグ・マクブライド氏は話した。

投資家はリスクを避け、国債など安全資産の買い注文が相次いだ。円は上昇し、米10年債利回りは過去最低を更新した。

世界各地で6営業日続いた株価下落によって、時価総額3兆6000億ドル(約395兆円)以上が失われたことになる。


世界的な株価続落は、米マイクロソフトから英資源大手リオ・ティントに至るまで多くの主要企業が新型コロナウイルスの影響で、業績予測は達成できない見通しだと発表する中で起きている。27日には米フェイスブックが、5月予定のデベロッパー会議を中止すると発表した。

エコノミストの多くは、当初は新型ウイルスの影響は一時的なものに留まるとみていたものの、今ではより長期的な打撃を警戒するよう呼びかけている。

ジャネット・イェレン前米連邦準備制度理事会(FRB)議長は26日、アメリカが景気後退に入る恐れがあると述べた。米投資銀行大手ゴールドマン・サックスは顧客に、米企業の今年の利益成長率は横ばいになるとの見方を示した。

ゴールドマン・サックスは顧客向けノートで、「中国経済活動の大幅な低下(中略)米輸出業者に対する需要減少、多くの米企業のサプライチェーンの混乱、米経済活動の失速、企業の先行き不透明感の上昇」などを反映した見通しだと説明している。


新型コロナウイルスの感染者は中国では7万9000人を超え、2700人以上が死亡している。中国以外でも、44カ国で3200人以上の感染と50人以上の死亡が報告されている。

各国の中央銀行が景気下支えに介入するのかどうかが、投資家の注目を集めている。

中国ではすでに今月初め、人民銀行(中央銀行)が株式市場に資金投入したことを明らかにしている。

ドイツのペーター・アルトマイヤー経済・エネルギー相は、今のところドイツでは新型ウイルスの影響は大きくないが、事態悪化に備えて政府は対策を検討していると述べた。

(英語記事 Dow falls more than 4% amid coronavirus stock rout