2020年03月04日 11:32 公開

中国国営メディアは4日、新型コロナウイルスが流行している国から一部の中国都市へ来た渡航者について、14日間の隔離措置を行うと発表した。

北京当局は、感染が拡大している韓国と日本、イラン、イタリアからの渡航者を隔離する方針だとしている。

こうした措置は既に、上海と広東で発表されている。上海は国名は明らかにしなかったものの、「ウイルスの状況が比較的深刻な」国からの渡航者を隔離すると発表した。

中国当局は、新型ウイルスが中国に戻ってくることを懸念している。

COVID-19による死者の大半は中国で出ているものの、2日に新たに確認された感染者数は中国国内より国外の方が9倍多かった。

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中国当局はまた、在外中国人に対して旅行の計画を考え直すよう呼びかけている。

中国南部のある当局幹部は、「家族の健康と安全のために、予防策を整え、慎重に旅行を計画し、移動を最小限に抑えること」と訴えた。

中国では3日、新たに125人の感染が確認されたが、これは過去6週間で最少。一方、この日の死者は31人だったが、全員がウイルスの発生源となった湖北省在住だった。

各国の状況は?

これまでに70カ国で9万2000件以上の感染が確認されている。このうち87%は中国で、その大半が湖北省に集中している。

一方、中国本土以外で確認された1万2000件のうち、81%がイランと韓国、イタリア、日本での感染例だ。

イタリアでは2日時点での死者が52人、感染者が2036人となった。多くが北部ロンバルディア州やヴェネト州で確認されている。

その一方で150人が症状から回復し、新たな感染者も減少傾向にある。1日には増加率は50%だったが、2日には16%となった。

また地元メディアによると、キリスト教カトリック教会の教皇フランシスコ1世はかぜの症状が出たため、イースターに向けた四旬節の修養を取りやめた。新型ウイルスの検査は陰性だったという。

イランでの死者は77人に上っているが、実際の死者数はもっと多いとみられている。

同国では2300人以上が感染しているという。これには救急サービスのトップを務めるピルホセイン・コリヴァンド氏や、国会議員23人なども含まれる。

また地元メディアは2日、最高指導者アリ・ハメネイ師の側近が1人、COVID-19で亡くなったと伝えた。

こうした中イラン当局は、刑務所内での感染拡大を防ぐため、5万4000人の受刑者を一時的に釈放した。

日本では橋本聖子五輪相が3日、今夏に予定されている東京五輪を年後半に延期する可能性があると発言した。

新型ウイルスは各国の経済にも大きな影響を与えつつある。主要7カ国(G7)財務相は3日に電話会議を開き、ウイルス対策に対する資金援助や世界経済の下支えなどを含めた「あらゆる適切な政策手段を用いる」ことを確認した。

アメリカの中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)はこの日、急きょ0.5%の利下げに踏み切った。その結果、続落していた米株式市場は一時、持ち直している。


COVID-19の致死率は

WHOは、60歳超の高齢者や基礎疾患のある人が新型コロナウイルスに感染すると、特に重症化する傾向があると指摘。

中国の症例4万4000超を調べた初の大規模な疫学調査では、後期高齢者の致死率は中年の人の10倍だったという。

一方、感染者のほとんどは軽症にとどまり、全体の致死率は2%から5%の間でとどまるようだとしている。

対照的に、季節性のインフルエンザの致死率は0.1%だが感染力はCOVID-19より高く、年間40万人近くが死亡する。

また、同じコロナウイルスでも今回の新型とは異なる重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)の方が致死率は高い。


(英語記事 China orders travellers quarantined amid outbreak